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目先堅調でもなお予断許さず

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;21156.99;+74.26
TOPIX;1506.71;+1.59

[後場の投資戦略]

 本日の日経平均は前日の米株安の流れを引き継いで続落スタートしたが、プラス転換して前場を折り返した。米大統領選の民主党候補者選びではバイデン氏が大票田のノースカロライナ州を含む複数の州で勝利。穏健派候補の一本化が奏功したとみられ、残る州の情勢を見ると左派のバーニー・サンダース上院議員は伸び悩むとの見方も浮上し、金融市場に安心感が広がっているようだ。米株価指数先物の上昇につれ、日経平均も切り返す格好となった。

 一方、アジア市場では香港ハンセン指数が朝高後に弱含み、東京市場でも海外勢による株価指数先物の売りにつながったとみられる。ただ、本稿執筆時点でハンセン指数の下げは一服。後場の日経平均はまずまず堅調に推移しそうだ。

 しかし、前日の先物手口を見ても、日経平均先物ではゴールドマン・サックス証券、東証株価指数(TOPIX)先物ではドイツ証券やモルガン・スタンレーMUFG証券といった外資系証券の大幅な売り越しが続いた。2月下旬からの株価変動率(ボラティリティー)の急上昇を受け、株式の持ち高を減らす動きが出ているとみられる。新型コロナの終息とともに世界経済が成長軌道に復帰するとの見方から、日経平均が株価純資産倍率(PBR)1倍水準(3日時点で20870円程度)に接近する場面では長期投資家の買いも入っているようだが、当面は値動きが荒く、上値の重い相場展開を強いられる可能性がある。

 なお、国内では新型コロナの感染者がクルーズ船の乗船者を含め1000人に達した。今後の展開はなお予断を許さないだろう。
(小林大純)

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