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6日の米国市場ダイジェスト:続落、新型肺炎の蔓延でリセッション懸念強まる

■NY株式:続落、新型肺炎の蔓延でリセッション懸念強まる

米国株式相場は続落。ダウ平均は256.50ドル安の25864.78、ナスダックは162.98ポイント安の8575.62ポイントで取引を終了した。世界中で新型コロナウィルスの感染が拡大し、経済が景気後退入りする確率が一段と高まったため、投資家心理が悪化し、終日軟調推移となった。米連邦準備制度理事会(FRB)高官は追加緩和を示唆したほか、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は感染により大きな被害を受ける中小企業や航空セクターなどに的を当てた支援を政府が検討する可能性も示唆したが、判断する前に状況を確認する必要があると指摘した。セクター別ではエネルギーや銀行の下落が目立った一方で、引き続き家庭・パーソナル用品、医療品・バイオテクの下落は限定的となった。

ユナイテッド・エアラインズ(UAL)は、政府の支援策への期待から反発。米銀大手のJPモルガンチェース(JPM)は米金利の一段の低下を警戒し、下落した。石油大手のエクソンモービルは、石油輸出国機構(OPEC)プラス会合で協調減産の合意にいたらず原油価格の急落を嫌い、下落。一方、バイオ医薬品大手ギリアド・サイエンシズは新型コロナウイルス感染症の治療薬開発期待で、上昇した。

米労働省が発表した2月雇用統計は非農業部門雇用者数が1月に続き2カ月連続で、2年ぶりの高い伸びを記録。新型肺炎が蔓延する前の雇用状況がかなり強かったことが証明された。

■NY為替:予想上回る米雇用統計や財政刺激策などへの期待でドル売り一服

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は105円01銭から105円73銭まで上昇して105円29銭で引けた。米国の2月雇用統計が予想を上回り2年ぶり最大の伸びを記録したほか、1月貿易赤字が縮小したため景気後退懸念が後退。さらに、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が新型肺炎による被害が大きいと見られる中小企業や航空会社などに的を当てた財政支援を行う可能性を示唆すると米債利回り低下に伴うドル売りやリスク回避の円買いが一段落した。

ユーロ・ドルは、1.1355ドルへ上昇後、1.1284ドルまで下落して1.1291ドルで引けた。ユーロ・円は119円42銭まで上昇後、118円85銭まで下落。ポンド・ドルは1.2987ドルから1.3052ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9318フランまで下落後、0.9391フランまで上昇した。

■NY原油:NY原油先物は続落、協調減産の延長で合意できず

6日のNY原油先物4月限は続落(NYMEX原油4月限終値:41.28 ↓4.62)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比-4.62ドルの1バレル=41.28ドルで通常取引を終えた。2016年8月来の安値を更新した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国が3月末で期限を迎える協調減産の延長で合意できなかった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  25.71ドル   -1.07ドル(-4.00%)
モルガン・スタンレー(MS) 41.84ドル   -0.75ドル(-1.76%)
ゴールドマン・サックス(GS)192.85ドル  -5.94ドル(-2.99%)
インテル(INTC)        55.77ドル   -1.19ドル(-2.09%)
アップル(AAPL)        289.03ドル  -3.89ドル(-1.33%)
アルファベット(GOOG)    1298.41ドル -20.63ドル(-1.56%)
フェイスブック(FB)     181.09ドル  -4.08ドル(-2.20%)
キャタピラー(CAT)      121.41ドル  -0.56ドル(-0.46%)
アルコア(AA)         11.01ドル   -0.88ドル(-7.40%)
ウォルマート(WMT)      117.23ドル  +1.31ドル(+1.13%)
スプリント(S)         8.94ドル   -0.20ドル(-2.19%)

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