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20日の米国市場ダイジェスト:下落、原油急落で引けにかけて下げ幅拡大

■NY株式:下落、原油急落で引けにかけて下げ幅拡大

米国株式相場は下落。ダウ平均は913.21ドル安の19173.98ドル、ナスダックは271.06ポイント安の6879.52ポイントで取引を終了した。朝方は米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入規模を一段と拡大するとの報道や良好な2月中古住宅販売件数が好感され上昇した。しかし、カリフォルニア州に続いてニューヨーク州も外出禁止命令(在宅勤務命令)を発令したことで、景気先行き見通しが一段と悪化し、下落に転じた。さらに、引けにかけ原油価格が20%急落して引けると下げ幅を拡大する展開となった。セクター別では電気通信サービス、家庭・パーソナル用品が大きく下落した一方、消費者サービスやエネルギーは上昇。

大手ソフトウェア、アップル(AAPL)は、サプライチェーンの問題でiPhoneのオンライン販売数を制限しており、軟調推移。ソーシャルネットワーク大手、フェイスブック(FB)、検索大手のアルファベット(GOOGL)なども週末前に手仕舞が続き、下落。一方で、ヨガ関連アパレル企業のルルレモン(LULU)、ソフトウェア大手オラクル(ORCL)、ウーバー(UBER)はそれぞれアナリストによる投資判断引き上げを受けて上昇した。

大手航空会社、ユナイテッド航空(UAL)はもし政府の速やかな支援がなければ雇用削減もやむをえないと警告した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米国の景気先行き見通し悪化でドル反落

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円91銭から111円51銭まで上昇して110円88銭で引けた。新型肺炎が蔓延する前、米国の2月中古住宅販売件数が予想を上回り13年ぶり高水準となったことや米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入規模をさらに拡大させるとの報道など各国の財政・金融刺激策拡大を好感しドル買い・円売りが優勢となった。しかし、引けにかけて、主要金融都市であるニューヨーク州が外出禁止令を発令すると景気先行き見通しが悪化し、ドル売り・円買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.0760ドルから1.0638ドルまで下落して1.0699ドルで引けた。欧州連合(EU)が欧州の2020年のリセッションは2009年に匹敵する可能性もあると悲観的な見通しを示したことが嫌気されユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は117円90銭から119円30銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.1934ドルまで上昇後、1.1556ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9796フランから0.9901フランまで上昇した。

■NY原油:急反落、需要鈍化懸念が再燃

20日のNY原油先物5月限は急反落(NYMEX原油5月限終値:22.43 ↓3.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-3.48ドルの1バレル=22.43ドルで取引を終えた。世界経済が景気後退入りするとの見方が強まり需要鈍化懸念が再燃した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  19.67ドル   -1.53ドル(-7.22%)
モルガン・スタンレー(MS) 29.67ドル   -1.25ドル(-4.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)138.41ドル  -11.08ドル(-7.41%)
インテル(INTC)        45.83ドル   -0.11ドル(-0.24%)
アップル(AAPL)        229.24ドル  -15.54ドル(-6.35%)
アルファベット(GOOG)    1072.32ドル -42.97ドル(-3.85%)
フェイスブック(FB)     149.73ドル  -3.40ドル(-2.22%)
キャタピラー(CAT)      95.50ドル   -7.51ドル(-7.29%)
アルコア(AA)         5.48ドル   -0.35ドル(-6.00%)
ウォルマート(WMT)      113.97ドル  -5.48ドル(-4.59%)
スプリント(S)         7.50ドル   -0.51ドル(-6.37%)

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