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今日の為替市場ポイント:米雇用情勢悪化でリスク選好的なドル買い抑制も

26日のドル・円は東京市場では111円30銭から110円37銭まで下落。欧米市場でドルは110円51銭から109円21銭まで下落し、109円52銭で取引終了。

本日27日のドル・円は、主に109円台で推移か。米雇用情勢の悪化を意識して、リスク選好的なドル買いは抑制される可能性がある。

26日発表された先週分の米新規失業申請件数は、市場予想を大幅に上回る328.3万件となった。過去最多の申請件数であり、市場関係者の間では「4月の失業率は記録的な水準(失業率の大幅な上昇)になる」との見方が広がっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は26日に行なわれた会見で「長期的なインフレリスクはない」との見方を示しており、長期債などの利回り水準は低下した。

市場関係者の間からは「4-6月期の失業率が記録的な水準に上昇することは避けられそうもないが、2兆ドル規模の大規模な経済支援策はそのような状況を想定したものであり、雇用情勢の大幅な悪化は想定の範囲内」との声が聞かれている。株式市場は今年後半における米国経済の回復を期待しているが、ドル相場の動向については注意を払っていないようだ。一部の市場関係者は「ウイルス感染が終息し、米国景気が今年後半に回復しても、大規模な量的緩和策は2021年以降も継続されるため、為替相場がドル高方向に振れるとは限らない」と予想している。

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