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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、原油急落で市場の混乱に警戒

20日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。原油価格の急落で市場の混乱を警戒したドル買いが入りやすい見通し。ドルは利益確定売りも見込まれるが、米トランプ政権による中小企業対策への期待感もあり下値は堅そうだ。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う需要急減を受け原油先物が前週末から大きく落ち込んでおり、金融市場には先行き不透明感が広がっている。本日の東京株式市場で日経平均株価は前週末比200円超安の軟調地合いとなり、リスク回避的な円買いが先行。ただ、原油安による市場の混乱が警戒されるなか、ドルが資源通貨のカナダドルに対して強含み、その影響でユーロなど他の主要通貨に対しても買いが入った。ドル・円に関しては利益確定売りや日本株安を嫌気した円買いもみられたが、107円半ばから107円後半に値を上げた。

この後の海外市場でも、原油価格の動向が手がかりとなろう。ニュージーランドのロックダウン緩和方針でオセアニア通貨の大幅安は想定しにくいが、欧州通貨売りが主導する展開となればドルは下げづらい。また、今晩の米株式市場ではエネルギー関連株が注目され、指数が押し下げられれば安全通貨のドルが選好される地合いとなろう。一方、トランプ米大統領は中小企業向けの追加支援に関し、近く合意に達するとの認識を示す。ドル・円は108円以上で利益確定売りが観測される半面、米経済の回復を期待したドル買いも想定される。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・2月経常収支(1月:+347億ユーロ)
・18:00 ユーロ圏・2月貿易収支(1月:+13億ユーロ)
・21:30 米・3月シカゴ連銀全米活動指数(予想:-0.62、2月:0.16)

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