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クシム—2Q売上高8.81億円、Eラーニング事業が対計画比増で推移

クシムは10日、2020年10月期第2四半期(19年11月-20年4月)連結決算を発表した。売上高が8.81億円、EBITDAが0.84億円、営業利益が0.42億円、経常利益が0.44億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が0.19億円となった。2019年10月期末より連結財務諸表を作成しているため、対前年同四半期増減率については記載していない。

Eラーニング事業の売上高は3.92億円、EBITDAは1.25億円、セグメント利益は1.14億円となった。2019年末にリリースした「SLAP」は、大型受注が入り中堅企業からの引き合いも多く業績への貢献が出来つつある。また既存製品である「iStudy LMS」のカストマイズ案件も引き続き多数受注し第2四半期計画を達成した。各種研修講座・サービス・eラーニングコンテンツは、新型コロナウイルスの影響から、企業のオンデマンドコンテンツ制作ニーズが高まり、スタジオ利用が急激に増加している。AIスキル分野では、AI資格対策コースを中心に開始以来1,000名近くが受講している。ブロックチェーンはグローバル評価を得ているスタートアップ企業と協業し開発スキルを体系的に学べるコースをリリースしている。また、先端IT以外にも、食育領域でのコンテンツ開発を受託しており、制作に着手している。

アカデミー事業の売上高は3.99億円、EBITDAは0.17億円、セグメント損失は0.12億円となった。企業の高度IT技術者採用支援、研修業務の受託代行を行っており、継続してサービスの拡充を図っている。また、CAICAテクノロジーズが擁するIT技術者約400名に加え、エイム・ソフトに対しても、ブロックチェーンを中心とした先端IT講座による育成を進めている。これにより、エンジニアの技能が向上し、ブロックチェーン等の新たな技術を用いた付加価値の高いシステム開発の基盤拡充に貢献している。一方で、2020年5月1日にケア・ダイナミクスを子会社化したことで、介護事業者向けASPシステムを自社開発プロダクトとして保守運営し、高度IT人材の活用と共に非稼働エンジニアの活用も重ねることにより収益性を高め、また、未進出であった介護事業領域に進出していくとしている。クシムテクノロジーズでは、WEB系システムの開発実績を積み重ねとコスト面での最適化が持続的に行われており単体での黒字化を図ることと、グループシナジーを活かした営業利益の拡大が図れている。

インキュベーション事業の売上高は0.96億円、EBITDAは0.22億円、セグメント利益は0.21億円となった。AIを活用した共同研究事業が予定通り進捗している。2020年秋ごろにAIを活用したシステムプロダクトのローンチを予定している。また、ブロックチェーン技術に係るシステムの請負開発と保守運用事業、組織経営コンサルティングに係る新たな収益獲得にも至った。クシムインサイトは、M&Aの狙い通り、連結対象各社とのシナジーを創出している。UI/UXデザイナーを組織のケイパビリティとして獲得した結果、各ソリューションの提案力が向上し、かつ、グループブランディングをいっそう強化している。クシムインサイト単体の業績も黒字転換し、財務体質も改善に至った。

2020年10月期通期の連結業績予想については、同日、業績予想の上方修正を発表した。売上高が18.80億円(前回予想比0.4%増)、EBITDAが2.30億円(同0.4%増)、営業利益が1.45億円(同0.6%増)、経常利益が1.47億円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.09億円(同143.0%増)としている。

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