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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、コロナ第2波への警戒でドル買い縮小

23日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。世界的な経済の正常化を背景に、欧米株高に振れればリスク選好の円売りに振れやすい。ただ、米国での新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感から、ドル買いは縮小しそうだ。

コロナ第2波への警戒感と経済正常化の期待感が交錯し、方向感のつかみにくい相場が続く。米国では感染による死者が12万人を超え、第1次世界大戦の戦死者を上回った。また、中南米では感染者の増加傾向に歯止めがかからず、経済の一段の減速が見込まれる。一方で、NY株式市場ではハイテク株の上昇が相場をけん引し、米株高がアジアや欧州の株式市場に好影響を与えている。本日アジア市場は、トランプ米大統領が対中貿易合意に楽観的な見通しを示し、株価の反発を受けた円売りが主要通貨を押し上げた。

この後の海外市場では、経済指標や株価を手がかりとした相場展開となりそうだ。本日は欧米の製造業、サービス業のPMIが注目材料。いずれも前回から改善が予想されるが、英国やユーロ圏のコロナ感染は峠を越したとの見方から、欧州通貨買い・ドル売りに振れやすい地合いとなろう。そうしたなか、米製造業PMIは経済活動の拡大・縮小の境目である50付近に回復すれば、株価を押し上げる要因に。ただ、リスク選好的な円売りと同時に安全通貨のドルは買いが後退。また、コロナ感染の再拡大への根強い警戒がドルを下押しよう。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・6月製造業PMI速報値(予想:44.8、5月:39.4)
・17:00 ユーロ圏・6月サービス業PMI速報値(予想:41.2、5月:30.5)
・17:30 英・6月製造業PMI速報値(予想:45.0、5月:40.7)
・17:30 英・6月サービス業PMI速報値(予想:39.0、5月:29.0)
・17:45 ベイリー英中銀総裁講演
・18:30 南ア・1-3月期失業率(予想:29.7%、10-12月期:29.1%)
・22:45 米・6月製造業PMI速報値(予想:50.8、5月:39.8)
・22:45 米・6月サービス業PMI速報値(予想:48.0、5月:37.5)
・23:00 米・5月新築住宅販売件数(予想:63.5万戸、4月:62.3万戸)
・23:00 米・6月リッチモンド連銀製造業指数(予想:-11、5月:-27)
・02:00 米財務省2年債入札
・02:00 ブラード米セントルイス連銀総裁オンライン討論会参加

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