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材料のある銘柄に個人主体の値幅取り狙いの資金が集中【クロージング】

20日の日経平均は小幅に上昇。21.06円高の22717.48円(出来高概算9億1800万株)で取引を終えた。先週末の米国市場はまちまちながらもナスダックが反発した流れを受けて、小じっかりで始まった。ただし、寄り付き直後に付けた22788.53円を高値にその後はこう着感の強い相場展開となり、前場半ばには22580.19円まで下げる場面もみられた。後場に入ると日銀のETF買い入れが観測される中、先物主導で切り返しをみせており、小幅ながらもプラスに転じて取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは証券、機械、電気機器、ガラス土石、医薬品、化学がしっかり。半面、空運、陸運、ゴム製品、繊維、不動産、輸送用機器が冴えない。指数インパクトの大きいところでは東エレク、ダイキン、テルモ、ファナックが堅調。一方で、ファーストリテ、ソフトバンクGが重石となった。

日経平均は一時22600円を割り込む場面もみられたが、グローベックスのNYダウ先物が100ドル程度の下落で推移していたことが短期筋の売り材料になったようだ。ただし、商いが膨らみづらい需給状況においては早めのカバーも意識されやすく、さらに日銀のETF買い入れ観測が買い戻しに向かわせた格好だろう。チャート形状では25日線が支持線として機能しており、終値では5日線近辺まで戻しているため、結果的には22700円処をサポートした格好であろう。

明日は週明けの米国市場の動向に振らされた後は、こう着感の強い相場展開が見込まれ、22700-23000円処でのレンジ取引は継続。ギャップスタートとなったとしても、レンジから大きく放れる流れにはなりづらく、短期的な売買の反動にとどまりそうである。物色については、英国政府が日本政府に対し5Gの通信網づくりで協力を求めたことが伝えられたことを受けたハイテク株の一角など、材料を手掛かりとした物色が中心になりやすい。物色対象が広がりづらいところであり、材料の出た銘柄等には、個人主体の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。

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