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日経平均の23500円を割り込む場面においては押し目買いの流れが強まりやすい

 14日の日本株市場は米株安の流れから利食い優勢となりそうだが、売り一巡後の底堅さが意識されそうである。13日の米国市場ではNYダウが157ドル安だった。民主党のペロシ下院議長がトランプ政権が提示した1.8兆ドル規模の追加経済対策案を拒否、選挙前の合意が困難となったことが嫌気された。また、製薬会社が開発中の新型コロナウイルスの一部ワクチンや治療薬の治験が一時中断されたとの報道のほか、JPモルガンやシティグループの決算後の弱い値動きも嫌気された格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の23515円。円相場は1ドル105円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り優勢の展開になりそうだ。ただし、23500円処が心理的な支持線として意識されており、同水準での底堅さがみられそうだ。また、米国の下落要因においても、追加経済対策については選挙後にいずれ合意するとの見方が市場コンセンサスとなっている。コロナワクチン治験の一時中断についても昨日のザラ場段階で伝わっており、改めて嫌気売りが強まる展開にはならないだろう。そのほか、米決算が本格化しておりJPモルガンなどの決算を見極めたいとする模様眺めムードも強まっていたため、こちらも嫌気売りが強まる展開には向かいづらいところ。

 また、国内においては、菅首相は11月にも追加経済対策の策定を指示すると伝わっており、政策期待が高まりやすいだろう。そのため、日経平均の23500円を割り込む場面においては押し目買いの流れが強まりやすいところ。薄商いの中で積極的な売買は手控えられやすいだろうが、売り方にとっても仕掛けづらいところであり、短期的な売買にとどまろう。また、中小型株については引き続き個人主体の売買が活発であり、需給状況は良好と考えられる。資金の逃げ足の速さは意識されてくるだろうが、強いトレンドの銘柄に対する資金流入が続きそうである。

 引き続き上値追いというよりは23500円を固めつつ、24000円を窺うタイミング待ちといったところであろう。まずはエネルギーを蓄えるうえでも、出来高が膨らんでくる必要がありそうだ。

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