男児置き去り事件。なぜ欧米は「しつけ」でなく「捨てた」と報じたか

 

もちろん、英語にも「しつけ」を意味する「discipline」という単語や、「teach a child discipline」のように子どもにしつけを教えるという表現は多々ある。

でも、今回のように山に置き去りにするのは、欧米では、「discipline」(子どもに規律などを教える行為)じゃなく「punishment」(罰を与えたり、懲らしめる行為)になるということだろう。あるいは、もはやしつけや、しつけるための罰でもなく、ただ捨ててきた、と。

この現象をよくよく考えてみると、逆に言えば、日本語の「しつけ」には、英語の「discipline」の意味だけでなく「punishment」の意味も含まれるということだ。

うーむ。でも、これってどうなのだろう?

規律を教える行為と、罰を与えたり懲らしめる行為がまったく同じ「しつけ」という1つの単語で表現されるってのは、それで別に何も問題ないのだろうか。

だって、自分がしつけられる子どもの立場に立ってみると、親でも学校の先生でも誰でもいいから大人から、「どうやらキミは、まだ『しつけ』が足りないようだね・・・」なんて言われたら、めっちゃ怖いじゃん。「えー、どっちの意味なの?教えてくれる方?それとも罰?懲らしめられるの?」って無駄にビクビクしそう。

あと、よくよく考えてみると、「うちは『しつけ』を厳しくしてますから・・・」みたいなことを自信満々で言う、教育ママさんっぽいお母さんとかに会ったら、ちょっと怖いわー。「どっちなの?ちゃんと教える方?それとも、懲らしめる方?」って内心ドキドキしそう。

でもまぁ、とは言うものの、これはこれで日本の文化や慣習の一端ということなのかも?これはこれで、何か意味があるのかもしれないし。

ただ、英語で話すときは、「しつけ」の意味について、ちょっと気をつけた方がいいかもしれないけど。

image by: Shutterstock

 

メルマガ「ニューヨークの遊び方」』より一部抜粋

著者/りばてぃ
ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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