日本人の3組に1組が離婚すると言われている昨今ですが、男女の脳の違いを知ればケンカも減って恋人同士のような2人に戻れるかもしれませんよ?メルマガ『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』では、「キレる妻と恐れる夫」という関係性に着目し、夫が気付かない妻が感じている「不公平感」について分析しています。
キレる妻の根っこにある思いとは?
見た方もおられると思いますが、先日6月7日のNHK「クローズアップ現代」で、「妻が夫にキレるわけ ~“2800人の声”が語る現代夫婦考~」が放送されました。
番組によると、既婚者2800人に調査したところ、「キレる妻が増えていて、それを恐れる夫が多くなっている」ということがわかったそうです。
妻が怖いと答えた夫は、「48.2%」で、約半分の夫が、妻を「怖い」と思っているというのです。
なぜ怖いかというと、突然キレたり、鬼の形相で怒る、結婚したときと同一人物とは思えない、いつも苛立っていて怒る、「人間としておかしい」など人格を否定するような暴言をはく、など、中にはかなり深刻なものもありました。その結果、夫は「妻が怖い、家に帰りたくない、いたくない」となっているとのことでした。
さて、今回のキーワードは…
不公平感
としました。
自分たちとは違うよ~と思われる方もおられると思いますが、何かの参考にしていただければ幸いです。<(_ _)>
脳の違いはこんなところにも…
さて、クローズアップ現代で紹介されていたことを、簡単に紹介させていただきますね。
妻がなぜ、こんなに怒るのか?
イライラして、いきなりキレるのか?
番組では、この根底にあるのは、妻の「強烈な不公平感」ではないかと分析していました。
妻たちは、昨今では、仕事をするのが当たり前になりました(仕事をしている妻は、専業主婦の1.5倍だそうです)。
自分は、仕事をして帰ってきても、家事もある、子育てもあり毎日かなり大変な思いをしているのに、夫は何もしてくれない。その上、これらをこなしても、夫はそれが当たり前くらいに思っている…
しかも夫は、結婚前とほとんど変わらない生活をしていて、自分がしたくてもできないことをしている…
その上、頼んだこともやらないし、すぐに忘れるし、「ああ、結局全部私がやらなくちゃいけないのね…」と思う…
こんな思いが日々重なり、「強烈な不公平感」を感じるようになるとのことでした。
ちなみに、家事時間について、この番組では、「妻が4時間34分、夫は24分」と紹介されていました。
さらに妻をイライラさせるのは、
「怒ってもすぐに忘れる、言ってもすぐに忘れる」
という夫の反応でした。
番組では、これが脳の違いからきているからではないか、ということで、心療内科医/姫野友美先生の話を紹介していました。
それによると、実験の結果、こんなことがわかったというのです。
例えば、不快なものを見せたとき、
《男性》脳の「扁桃体」というところが反応する。ここは、「短期記憶する場所」
《女性》脳の「前頭前野」というところが反応する。ここは、「長期記憶する場所」
ということで、男性は、短期記憶として記憶されるので忘れやすい女性は、長期記憶として記憶するので忘れにくく、つまり、女性の方が嫌なこと、不快なことは、忘れにくく覚えている、ということだそうです。
さらに、もう一つ、
「夫が気持ちをわかってくれない」
「言っても、わかってくれない」
ということも取り上げていました。
男性は、よく女性の気持ちを理解しないと言われますが、実はこれも、脳の違いからきているのではないか、というのです。これは、脳研究者/中野 信子さんが紹介していました。
共感や他人の気持ちを理解する役割をになっている脳の「上側頭溝(じょうそくとうこう)」というところが、
女性の方が大きい、というのです。
女性の方が大きいので、他人の気持ちを推し量れるが、男性は苦手だし、裏側に隠された気持ちは理解できにくく、
そのために、女性の常套句「言わなくてもわかってよ」は男性に通じないということでした。
この脳の違いもあり、男性は、気持ちを推し量ることが苦手なので、どうしても、
「妻がイライラする理由を分析したり頭で考えて、それを理解し、それに合わせた対応すればよい」
「なぜ、女性が怒っているのかがわかれば対処できる」
と思い込んでいるところがあるそうです。
ところがこれが、妻の気持ちを逆なでしてしまう…のですね~
というのも、女性がイライラする、キレる原因は、ひとつのことだけではなく複合であるし、特定のことというより幾重にも積み重なったことであるから、夫に
「何をそんなに怒っているの?」
「どこが気にくわないの?」
と、聞かれても答えられないし、そんなことも気づかない、気持ちをわかってくれない夫に、イライラしたり、怒りの気持ちを持つというのですね。
もちろん、夫たちも、昨今では、家事、育児もプラスされてきていて、仕事もキツいですから大変なのですね。
どうすればいい?
これらの状況をどうしていけばいいかというと、番組では、
- カウンセリングを受ける
- 悩みを分散する(ママ友、パパ友、専門家に話す)
- キッカケをみつけて、視点を変えていく(セミナーや教室に通うなど)
- 執着を手放す、捨てる
- 女性を女性として扱う(デートする、飲みに行くなど)
- 「君はそんなふうに感じていたんだね、気がついてあげられなくて悪かったね」「それはつらかったね」と言う
などということが紹介されていました。
詳細を知りたい方は、ぜひ、クローズアップ現代HPを見てみてくださいね。
ジョン・グレイ博士が推進している方法
また夫も妻も、ときに立ち止まり、こんなことを考えてみると、自分の気持ちの整理もできますので、おすすめします。
これは、夫婦カウンセリングの専門家のジョン・グレイ博士が推進している方法です。
《男性》
- 彼女はどんな言葉に気分を悪くしたのか
- 彼女がいっても当然だったのに、いわなかったことは何か
- 彼女は何をいおうとしていたのか
- 彼女が違った言い方をできたとしたら、どんな言い方だったか
- 彼女は何を必要としていたのか
- 僕には何が必要か
- 彼女は僕をどう誤解しているか
- 僕は彼女をどう誤解している可能性があるか
- お互いにとって、どんな結果が一番好ましいか
- 僕は何を後悔しているか、どういうふうにすべきだったか
- 僕はなぜ彼女を許すのだろうか
- 僕は彼女にどういってほしいか、どうしてほしいか
《女性》
- 私は彼の何が悪いと思うのか
- 私は何に怒りを感じ、悲しみ、恐れているのか
- 私は彼にどういってほしいのか、何をしてほしいのか、どう感じてほしいのか
- 私の望みは理にかなっているか
- 私が本当に必要としているものは何か
- 彼が本当に必要としているものは何か
- 彼は私をどう誤解しているか
- 私は彼をどう誤解している可能性があるか
- 私は何を後悔しているか
- 私は彼に何を信じ、受け入れ、評価しているか
- 私はなぜ彼を許すのだろうか
- 私は彼にどういってほしいか。どうしてほしいか
これを全部でなくてもいいですから、ひとつでも、書き出し整理してみるといいということです。
自分が、パートナーをどう思っているか、パートナーに何を期待し望んでいることもわかります。
すると、どうしたらいいか、見えてくることもあります。
ケンカの真っ最中では、整理できませんが、落ち着いたら、ぜひやってみてくださいね。
image by: Shutterstock
『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』 より一部抜粋
男女の違いを、様々な年代層への取材などを通じて自ら検証。「105の違い」にまとめました。「105もあるのぉ?」大丈夫です! むずかしいことは書いておりませんし、事例も身近で、読めばきっと、「そうそう」と頷かれることばかりだと思います。楽しみながら読んで、ちょっと実行して……みてくださいね。
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