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コカ・コーラも実践。「知っ得情報8割」で企業ブログは成功する

近年話題となっている「コンテンツマーケティング」。さほどお金をかけずに顧客を獲得できるとあってほとんどの企業が取り組んでいますが、そうそう簡単には行かないもので…。無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では、著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、サイトを大刷新したコカ・コーラを例に挙げつつ、その正しい運用法と必勝テクニックを徹底解説しています。

情報発信で集客が実現できる ブログで活性化しよう

コンテンツマーケティングと聞くとなんだか難しそうなイメージが浮かぶかもしれませんが、それほど難しく考える必要はありません。コンテンツマーケティングは巷に溢れかえっています。「ブログ」が分かりやすい例となるでしょう。

ブログで消費者や顧客に有益な情報(コンテンツ)を提供することで消費者と顧客との関係性を強化することができます。ブランド認知の向上とロイヤルティの強化販売の促進を図ることができます。

コンテンツマーケティングは商品・サービスを直接的に売り込むことを主目的とはしません。あくまでコンテンツを提供することを主な目的とするところに特徴があります。豊富なコンテンツにより消費者や顧客に「楽しい」「役に立つといった感情を抱いてもらうことができます。消費者や顧客はやがて「ファン」になります。

現代は情報過多の時代のため、ペイドメディアによる一方的な宣伝やコミュニケーションでは消費者や顧客は疲弊してしまいます。消費者や顧客を疲弊させることなくファンになってもらうことができるのがコンテンツマーケティングです。コンテンツマーケティングを効果的に実践できるのがオウンドメディアになるのです。

オウンドメディアはブログの他にもメルマガやSNSなど多岐に渡ります。いずれにしても、自身に適したオウンドメディアを育てることにより、集客と売上拡大を実現することができるようになります。

オウンドメディアは多額の費用をかけることなく効果的なメディアに育てることができるので、小規模企業や中小企業は最優先で取り組むべきメディアといえるでしょう。

ブログやメルマガ、フェイスブックなどのオウンドメディアにより、誰でもコンテンツマーケティングを行うことができる時代となりました。消費者のネットメディアへの接触時間は近年飛躍的に増加しています。ネットメディアでの露出を高めることが直接的に集客や売上拡大に結びつくのです。

また、SNSの急速な発展によりコンテンツの表現方法は多様化しています。高度な知識がなくてもコンテンツを作成できる時代になっていることも、コンテンツマーケティングの必要性が高まっている理由の一つとなっています。

そして、昨今のインターネットの検索システムの変化も、コンテンツマーケティングの重要性を高める要因となっています。日本のインターネット検索のほとんどを決定する立場にあるグーグルは、近年、良質なコンテンツが検索順位で上位に位置するようにアルゴリズムを決定しました。このことも、良質なコンテンツを提供することの重要性を高めています。

コンテンツマーケティングを展開できるメディアはいくつもありますが、ここでは一般的に馴染みやすい「ブログ」で解説します。

ブログは一般的に日記として利用されています。しかし、コンテンツマーケティングをブログで行う場合は、一般的な日記とは一線を画して運用していく必要があります。見ず知らずの人や企業の日常など誰も興味をもちません

また、ブログにおいて商品・サービスの紹介のみを行う商用ブログとも一線を画します。商品・サービスの紹介のみのページは消費者や顧客をうんざりさせてしまいます

これらとは一線を画してブログでコンテンツマーケティングを行う場合は、読者にとって「知って得する」「ためになる内容を提供していかなければなりません。

たとえば、美容品を販売する企業・店舗がブログでコンテンツマーケティングを展開するとします。社長の日常や美容品の紹介だけを行っても、誰もそんなページを好んで見ることはありません。

有益な情報を提供できるかがカギとなる

そこで、たとえば「美人になるための美容術」「効果的なダイエット方法」といった内容をブログで記事にすれば、多くの人が興味をもってブログを見るようになります。このようなためになるコンテンツは検索エンジンにおいて高く評価されます。上位表示されることによりブログに多くの見込み客を集めることができます。

コカ・コーラは2011年にサイトの大幅な刷新を行いました。商品の紹介だけを行うのではなく、コカ・コーラを使った料理レシピの紹介から社会・環境問題を独自の視点で執筆したものまで、読者が見て楽しめるコンテンツを用意したサイトに大幅な変更を行いました。テレビCMなどの従来のマス広告では、売り込みのメッセージは伝えることができても、企業姿勢や商品への思いといったことを伝えることはできないと考えたからです。

日本コカ・コーラ株式会社

成熟し多様化した現代社会において、コカ・コーラが行っているようなコンテンツマーケティングはさらに拡大していくことでしょう。私たちもブログなどのオウンドメディアによりコンテンツマーケティングによって情報発信を行っていかなければならない時代となったのです。

コンテンツマーケティングの話をするときによく聞かれる質問があります。「売り込みや商品・サービスの紹介はまったく行ってはいけないのですか」という質問です。売り込みや商品・サービスの紹介をまったく行ってはいけないということはありません。

民間放送連盟の放送基準に「週間のコマーシャルの総量は、総放送時間の18%以内とする」という基準があります。これを目安にしてもいいでしょう。コマーシャルの総量が2割以上を超えてしまうと消費者はうんざりしてしまい、テレビ離れを発生させてしまうと考え、消費者が離反しない一定の基準(18%)を設けていると考えられます。

感覚的にも妥当なラインといえます。売り込みや商品・サービスの紹介は2割以内にするのです。残りの8割以上は読者が見て「知って得する」「ためになる」「楽しい」コンテンツを展開する必要があります。

「知って得する」「ためになる」「楽しい」コンテンツには読者(視聴者)が集まります。読者はファンになります。オウンドメディアによるコンテンツマーケティングで情報発信を行うことで集客と売上拡大が実現できるのです。

image by: Shutterstock

 

店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業
著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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