さて、英会話学校のCMでは「それは英語には直訳できませんよ」という話だったのですが、本当にそうなんでしょうか?
冒頭に挙げたのは、映画『マトリックス』のワンシーンです。地下鉄の駅で、主人公ネオとコンピューター世界のエージェントが戦うシーン。お互いに至近距離で銃を撃ち合い,互いの頭に銃口を突きつけたところで「カチッ、カチッ」と弾切れになります。そこでエージェントが言うセリフが「You’re empty.」です。
まさに「お前は空だ」が直訳された言い方です。「弾が切れた」ではなく「お前が空だ」ですから、まさに「うなぎ文」の例です。これを見つけたときはちょっと興奮してしまいました。おーー、実例を見つけたーという感じです。日常の雑談ではなく、複数の人が関わる映画という媒体の中で出てきたセリフなので、サンプル、実例としてはなかなかいいものだと思います。
山梨正明先生が認知言語学の本の中で、英語にもうなぎ文があることは指摘されているので、私が最初の発見者でもなんでもないのですが、自分でサンプルを発見できるとかなり嬉しいものです。
ということで、もしみなさんが海外旅行に行く機内で、「Coffee or tea?」と聞かれて「I am coffee.」と答えても大丈夫。安心して旅を楽しんでください。
※Coffee, please. Thanks.ぐらいの方が丁寧だと思いますが。
image by: Shutterstock
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