先日掲載の記事「瀕死の韓国経済に大打撃。THAAD配備に対する中国の容赦ない仕返し」などでもお伝えしたとおり、ここ最近中国では韓国製品の不買の動きが高まっています。そこで困ったのが、中国国内で韓国製品を扱うお店です。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさんは、上海にオープンしたばかりのとあるショップに足を運んだのですが…、そこには、ある種「異様」な光景が展開されていました。
国際色豊かな割りに韓国と中国色が強烈な店舗。国際【国际】
韓国人が見たら激怒するかも知れません。
新しく生まれ変わる上海の街。久しぶりに歩いた上海の都心部の一つ中山公園の近くで見つけた、新規オープンのこんな店舗。
店先に立つウグイス嬢の両手の中にはトトロらしいヌイグルミを抱え、「欢饮光临(いらっしゃ~い)」と呼び込みをしていたのですが、トトロ似のヌイグルミより目を引いたのは、店舗カンバンが中国地図と中国国旗と中々パワフルな表現。
「何かあるかも」感が働き、ちょっと足を運んでみることに……。
店舗にはこれでもか! と中国の国旗が。これぞ「爱国心(ài guó xīn)=愛国心」です
レジにも中国の国旗と共に、「际时尚百货品牌(guó jì shí shàng bǎi huò pǐn pái)=国際流行百貨ブランド」の文字。
「国際」と言うだけあって、国際色豊かな商品扱いがこの店舗の売りかと思い、店内をグルーっと一周、商品群を調べてみることに。
展示している商品を一点一点見てみたのですが、殆どの商品にハングル文字が記載。つまり韓国製品を大きく扱っているにも関わらず、店舗には中国の国旗が。
店舗のレイアウトを見る限り、韓国は中国の支配下! と言いたいのでしょうか? ココ最近の韓国製品不買運動とは一線を画する店舗ですが、韓国人が見たら激怒しそうです。
しかし! 一部には日本的な要素の製品も。
ウグイス嬢のお姉さまが抱えていたトトロが販売されていました。ペロリ舌出し、黒目が縦長のトトロさん。
その横には顔が縦長のしんちゃんが。しんちゃんのズボンを下ろすと、モロ見え象さん仕様となっていました。顔の雰囲気は作りが甘いのに、下の象さんの作りはしっかり完成度が高いです。
レジで使われていた「国际(guó jì)」の文字。日本語と同じ意味の「国際」という中国語となります。反対の意味をなす「国内(guó nèi)」は日本語と同じ漢字となります。
今日の振り返り! 中国語発声
国际 (guó jì) 国際の振り返り! 中国語音源はココから
国内 (guó nèi) 国内の振り返り! 中国語音源はココから
ジンダオのここだけの話
不買活動が一般的ですが、今回のように店舗のレイアウトから少しのお下品さが臭ってくるのは、初めてみました。
個人的には商品が安価で安全であれば、何処の国の品でもいいです。
ハングルが記載されている商品が多い。しかし国内での不買活動の動きもある。それを考えて店舗で韓国製品を販売をするものの、中国の国旗で支配的な感じを表現していたのでしょうか。
国外の製品の場合は、政治の問題などで今回のような動きも十分に考えられ、一カ国を重点的にアピールすると足元をすくわれる可能性すらあるようです。