4月に子供たちの力関係ができ、5月に進行し、6月に発覚してくるのがいじめ―。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』に、そんなショッキングな「事実」が記されています。ならばこの時期にこそ、その芽は摘むべきです。同メルマガには、親として確認したい、子供が発する「いじめのサイン」が紹介されています。
確認したい「いじめのサイン」
新学期が始まって10日余りがたちました。子供たちも新しい環境に徐々に慣れ、だんだんと自分らしさを出していくようになります。
大体、この1か月の間に、クラスの勢力図、今のはやりの言葉で言うとスクールカーストが作られていき、少しずつ、いじめが始まっていきます。この大事なスタートにあたって、保護者の方々には、「いじめのサイン」について確認していただきたいと思います。
「いじめのサイン」には、次のようなものがあります。
- 急に元気がなくなる。
- 帰ってくるとすぐに部屋に閉じこもる。
- 理由のわからない成績の低下。
- 親の前で携帯メールを見なくなる。
- 友達から電話があっても、出たがらない。
- おねしょをする。
- 妙に明るく装う。
- 教科書に落書きがある。
- 服が破れていたり、汚してくる。
- 物をよくなくす。
- 急にお金を欲しがる。
- 擦り傷や打撲がある。
- 頭痛を訴え、学校に行きたがらなくない。
これはあくまで一例ですが、この様に、普段と違う行動をしていないか、そういう点を注意して、お子さんを見ていてあげてほしいのです。
そして、もう一点大事なことは、お子さんとのコミュニケーションです。今の子供たちは、いじめの事実をなかなか親に話してくれません。そうであるならば、親が子供の変化に気づく必要があります。そのためにも、子供たちとコミュニケーションをとり、その中に「いじめのサイン」がないかどうか、しっかり見てあげてほしいのです。
そして、サインを発見したならば、できるだけ早く、学校に相談してください。ほとんどのいじめは、学校で解決できるのです。毎年のパターンとして、4月に子供たちの力関係が出来上がり、5月に徐々にいじめが進行し、6月に発覚してくることが多いのですが、ここまで行くと、かなりいじめは進行しています。被害生徒のこころの傷も深くなってしまいます。ですから、小さなうちに芽を摘み、広がらないようにするのが大事なのです。そのためにも、新学期のスタートであるこの時期に、子供たちと会話をし、コミュニケーションをとっておくことが、大切なのです。
それから、保護者の方がたの中で、PTAの役員をされるかたもいらっしゃると思いますが、ぜひ、PTAの行事の中で「いじめ学習会」を開いていただければ幸いです。学習会の内容や講師の派遣など、ご相談いただければと思います。一人でも多くの方に、いじめの対処など、知っておいていただければ、子供たちを守ることができるのです。ご検討をお願いいたします。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
事務長 丸山秀和
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