アイリスオーヤマのルーム・エアコンの特徴
今回の、ルーム・エアコンも、アイリスオーヤマらしさが満載だ。
Wi-Fiで外出先からも操作できることに加えて、人感センサーによって温度も調節できるのだが、「おやすみモード」で、徐々に温度を上げたり、下げたりできる。設定温度も、8時間後までカスタマイズできる「睡眠モード」や、曜日ごとに設定できるオン・オフタイマーなども、搭載しているとのことだ。これを、スマホの「アプリ」で、直感的に操作ができるようにしている。
潜在的なニーズといっても、家電の新たなカテゴリーに、世の中にない全く新しい製品を出している訳ではなく、ルーム・エアコンという既存の製品カテゴリーに、上記の、既存の「機能」を足している。
エアコンも、各機能も、どこかにはある。しかし、合わさって10万円を切る価格で、ということになると、あまりない。いわゆる「新結合」的な製品だ。
ターゲット設定も秀逸だ。アイリスオーヤマ 家電事業部 統括事業部長 石垣達也氏は言う。
エアコンは一家に1台ではなくて、1部屋に1台がスタンダードになるだろうとみています。現在のエアコン市場は、省エネ性能の争いになっており、利便性の高い商品は存在しますが、価格設定が高いのが現状です。
そこで日本の世帯数の現状に合ったエアコンを発売し、単身・少人数世帯向けに快適で、省エネな暮らしをサポートしたいと考えています。
(「GETNAVI WEB」より)
設備や人件費がかかる大企業では、どうしても、コストがかかるため、大きめの「家族用」「リビング用」のエアコンを開発しがちだ。しかし、核家族化に加えて、1人1室という昨今、パソコン同様、一家に1台ではなく、1人1台のエアコンというニーズがある、と踏んだターゲティングも、ユニークで、なかなかできない発想だ。