距離が大事。「反日大統領」が誕生した韓国との賢い付き合いかた

 

日韓関係は?

安倍総理は5月9日夜、当選した文さんに、「お祝いコメント」をしています。

<韓国大統領選>安倍首相が文在寅氏にお祝いのコメント

毎日新聞 5/10(水)0:34配信

 

安倍晋三首相は9日深夜、韓国大統領選で文在寅(ムン・ジェイン)氏が当選したことを受け、お祝いのコメントを発表した。

 

首相は「日韓両国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国だ」と強調。「北朝鮮問題への対応をはじめ、日韓両国は共通の課題に直面している」と指摘し、両国が協力する重要性に言及した。

 

さらに「できるだけ早い機会にお目にかかり、共通の関心事項について率直に意見交換できることを楽しみにしている」と早期の首脳会談実現に意欲を示した。

「あたたかいコメント」ですね。

ちなみに文さん、「慰安婦合意」について、「日本の法的責任と公式謝罪が盛り込まれていない協議は無効だ」「正しい合意ができるよう日本との再交渉を求める」などと、発言しています。「またか……」とうんざりする人も多いことでしょう。こう発言しているということは、「蒸し返してくる可能性が高い」ということですね。

歴史の教訓は、「日本が韓半島でイニシアチブをとるとロクなことがない」ということ。今、北朝鮮問題は、アメリカと中国が中心になってやっています。日本は、アメリカの後ろにいて、「共同歩調をとっていくのが良策でしょう。主人公にならないように。しかし、北朝鮮問題を「ダシ」にして「軍事の自立」に向かうのは正しい方向です。そして、韓国については、基本「アメリカを通してやったらいいと思います。

日韓関係は、2012年李大統領が竹島を訪問し、「日王は謝罪せよ!」と発言してから、極度に悪化しました。2015年末の慰安婦合意以降関係は改善してきています。しかし、2012~2015年、日韓関係が最悪であっても、日本が困ることはありませんでした。(「慰安婦像を世界中に建てよう!」運動に激怒した人は多いと思いますが…)。

「日本は、朝鮮半島問題で主人公にならない」

「朝鮮半島問題は、アメリカと中国にやってもらう」

「日本は、韓国との関係が悪化しても、困らない」

というわけで、日本は、礼儀正しく、穏やかに、かつ国益を譲らず韓国に対応していけばいいでしょう。「かかわりすぎない」というのが基本です。

 

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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