日本語の語種構成は時代とともに大きく変わります。『万葉集』の時代では9割以上が和語で表現が成立しています。それが平安時代ぐらいから少しずつ漢語が増え、戦後あたりでは漢語の方が和語を上回ります。近年では外来語がかなり増えています(国立国語研究所の語彙調査など)。
長い時代を経ても使われている言葉は、「その語の出自」が意識されることなく,日本語として使われます。また、本来の漢語で使われていたイメージとは違う表現となっているかもしれません。漢詩を読みながら、そこに出てきた「雨」に関する言葉を味わう時に、ちょっと心したいところです。
たいていは、同じ温帯地域に属しているのでイメージに近しいものはあるはずですが、それでも地域の違いによる違いも少なくはないはずです。
みなさんの好きな雨に関する言葉は、「~あめ」で終わる大和言葉ですか? それとも「~ウ」で終わる漢語ですか? ちょっと思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
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