「仮想通貨は危険だ」というなら、紙幣が安全な根拠はどこにある?

Steve20170920
 

以前掲載の記事「銀行はもういらない。経済の歴史をひっくり返す『仮想通貨』の破壊力」で、通貨の概念を覆すほどの可能性を秘めたデジタルコインの有益性について説いた無料メルマガ『グローバル時代、こんな見方も…』の著者、スティーブ・オーさん。今回は「デジタルコインの有益性」と「金融市場」の危険性について考察しています。

デジタルコイン、テーマは「自由・公正・人権」── 変わりゆく通貨のパラダイム 2

デジタルコインの「破壊力」、コインが各国権威を脅かす存在であることなどについて書いた「銀行はもういらない。経済の歴史をひっくり返す『仮想通貨』の破壊力」の後、中国や韓国が大きな規制を発表して、コイン市場に衝撃が走った。ただ、その後のリバウンドも大きく、そこでコイン市場を買い上げた売買代金は24時間の最多記録を更新した。

中国当局の規制内容については、今もなお全容が明らかにされていないものの、「全取引所恒久閉鎖」などといった外部の極端な発信はさておき、今回のショックの規模と、その後のリカバリーとのコントラストが今のコイン市場の性格を端的に表している。

下がれば買っておいてもいい」といったコイン支持者は、世界中でその数を増やしていると言えそうで、このようなトレンドに対し米国では、銀行界の権威的人物が極端な表現を用いてコインを全否定するなど、コイン支持の広がりをくいとめようとする姿勢が鮮明になっている。昨年までとは全く異なるレベルのコイン攻撃が世界中で見られ、業界権威とデジタルコインの熾烈な戦いは口火を切ったばかりと言えそうである。

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