中国の「武器」として使われていた「憲法改正」カード
昔からの読者さんには、おなじみの話で申し訳ないです。2012年9月、日本政府は尖閣を国有化しました。そして2012年11月、中国は「反日統一共同戦線略」を打ち出します。そう、ロシアと中国に、以下の提案をしたのです。
- 中国、ロシア、韓国で、「反日統一共同戦線」をつくろう!
- 中ロ韓で、日本の領土要求を断念させよう!
- 日本に断念させる領土とは、北方4島、竹島、尖閣・【沖縄】である!
- 日本には、尖閣だけでなく、【沖縄】の領有権もない!
- 反日統一共同戦線には、【アメリカ】も引き入れよう!
これ、新しい読者さんは、「トンデモ系」「陰謀系」に思えるでしょう? そう思われた方は、今すぐこちらの「絶対証拠」をご一読ください。
この話、中国、ロシア、韓国は、「日本と領土問題がある!」ということで一体化できます。しかし、日本とアメリカには、領土問題がない。
では、中国は、どうやってアメリカを「反日統一共同戦線」に入れようとしたのでしょうか? これは、「日本は『右傾化』している。『軍国主義化』している。『歴史の修正』を求めている」とプロパガンダを行った。
ちょうどいい時に、安倍さんが総理に返り咲いた。安倍総理は、「東京裁判は勝者の断罪!」「侵略の定義は定まっていない!」などと発言している。東京裁判史観をつくったのは、アメリカ。安倍さんはその史観を否定する。それで、アメリカから見ると、安倍さんは「歴史修正主義者」なのです。
さらに中国は、日本が「右傾化」「軍国主義化」している証拠になる行動として、以下を挙げました。
- 靖国参拝
- 歴史の修正要求
- 憲法改正
なぜ憲法改正が「右傾化」「軍国主義化」の証拠になるのでしょうか? そう、日本憲法をつくったのが、アメリカだから。アメリカは、「日本が二度とアメリカに反逆できないように」日本国憲法をつくった。日本がそれを「変えたい」ということは、「アメリカに反逆するという意味だ!」と。
バカバカしい!
私たちは、そう思いますね。しかし、リベラルで親中のオバマさんは、案外信じちゃったのです。それで、2013年12月に安倍総理が靖国を参拝すると、全世界でバッシングが起こった。中韓にとどまらず、アメリカ、イギリス、ドイツ、EU、ロシア、オーストラリア、シンガポール、親日の台湾までが、靖国参拝を非難した。これは、中国の戦略が大成功したのです。
私は、こういう一連の流れを知っていたので、こんなことを書いていました。「集団的自衛権行使容認はいいが、憲法改正は、米中を反日で一体化させる可能性が強いので、現段階では必要ない」と。この二つ、違いはなんでしょうか?
集団的自衛権行使容認の意味は、「アメリカは日本を守るが、日本もアメリカを守れるようにする」です。これは、「アメリカの利益」でもあるので、当然支持される。一方、「憲法改正」は、「アメリカ製憲法(=日本憲法)の否定」なので、反対される可能性がある。