新人の「大丈夫です」は嘘じゃない。指導者が知るべき彼らの気持ち

 

ではなぜ大丈夫じゃなかったのでしょうか? そこには、指導する人の大丈夫」と新入社員の大丈夫」とにギャップがあるからです。

  • 指導する人の意図する大丈夫は「Aという製品が説明できるレベル」
  • 新入社員の意図する大丈夫は「Aという製品の内容を理解するレベル」

研修やOJTを行うと、こうしたギャップは細かな所で多々生じます。そして、このようなギャップが生まれる主な要因は3つあります。

  • 指導する際に「大丈夫なライン=ゴールがきちんと決めれられていない
    →先ほどの例からいくと、Aという製品を説明できるようになるのがゴールであることの共有不足。
  • 「大丈夫?」と聞かれたら条件反射的に大丈夫」と応える
    →多くの人がこの傾向にあります。性格にもよるでしょうが、仕事の現場ではとくに「相手に弱みを見せたくない」「出来ないヤツだと思われたくない」「評価に響く」などの要因により、オウム返しでそう応えてしまう人が多い。
  • 本人が大丈夫だと思っていても他人から見ると大丈夫じゃない
    →本人が自信を持って大丈夫だと思って業務をこなしていても他人からすると全然業務が出来ていないように映る。能力判断や評価について客観的に基準がないことから起こるケース

こうしたギャップを生み出す要因を十分に踏まえて研修やOJTを実施しない限り、せっかくの研修やOJTは徒労に終わります。

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