かっぱ寿司、28ヶ月連続で客数減。脱カッパに失敗し干上がり寸前

 

一方、業界1位のスシローは好調です。運営会社のスシローグローバルホールディングスの17年9月期の売上高(IFRS)は前年同期比5.9%増の1,564億円、最終利益は同2.2倍の69億円です。17年10月~18年2月の全店売上高はすべての月で前年同月を上回っています。既存店ベースの売上高も好調で、台風が週末に2度襲来するなど天候に恵まれなかった10月こそ前年割れとなったものの、それ以外の月はすべて前年同月を上回っています。

スシローの17年12月末時点の国内店舗数は485店。年に30~40店を国内に出店する計画があり、今年9月までに500店体制を築く方針です。

スシローは近年ネタにこだわりを見せています。たとえば、CSN地方創生ネットワークが運営する飲食店向けオンラインマーケット「羽田市場」を活用し、店舗に直送される国産の天然魚介類を使った新鮮なすしを提供するプロジェクトを17年11月から始めています。

この他にもネタにこだわったすしの提供を続けており、たとえば、2月28日からは、水揚げ後に1度も冷凍していない生の国産本マグロのすし6貫を税別980円で数量限定で提供しています。

業界2位のくら寿司も好調です。運営会社のくらコーポレーションの17年10月期の売上高は前年同期比8.0%増の1227億円、最終利益は同10.3%増の48億円。17年11月~18年2月の全店売上高も好調に推移し、すべての月で前年同月を大きく上回っています

くら寿司は流行を取り入れた商品を打ち出すことで売り上げを伸ばしてきました。

昨今の健康志向の高まりを受けて、17年8月から、シャリを酢漬けのダイコンに入れ替えた「シャリ野菜」シリーズや「7種の魚介らーめん 麺抜き」など、糖質オフを売りにしたメニューを売り出し、人気を博しました。

同年11月には、17年のユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞にも選ばれた「インスタ映え」を打ち出した商品シリーズ「竹姫寿司」の販売を開始し話題となりました。竹をモチーフにした器にシャリとネタを入れたもので、「いくら」や「えびマヨ」など5種類をそろえました。その後に種類を増やし、現在は12種類となっています。

業界3位のはま寿司も好調です。はま寿司の17年3月期の売上高は前年同期比8.0%増の1,090億円、最終利益は同7.0%増の28億円でした。

はま寿司はサイドメニューのラーメンに強みがあります。たとえば、17年10月に再販売した「荒節醤油ラーメン ~黒~」は16年に100万食以上を販売した大ヒット商品です。18年3月1日からは、17年にわずか1カ月で60万食以上を販売した「春の旨だしはまぐりラーメン」の販売を開始しています。

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