MAG2 NEWS MENU

残念な社長ほど、上から目線で過去の栄光にしがみつく情けなさ

これまで何人もの「残念な社長」に出会ってきたという、メルマガ『ビジネス真実践』の著者で営業・マーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さん。なぜ、彼らは「残念」なのか、その理由を詳しく解説するとともに、「残念社長」のたどった悲しき末路についてもご紹介しています。人生の反面教師として参考にしたいですね。

勘違いか、それとも性格か?

いわゆる成功を収めた人の中には「俺のいうことが全て」といったように常に上から目線…という残念な社長にもこれまでにたくさん会う機会がありました。

私が出会って来た残念な社長の特徴は、自分の功績、過去の栄光にしがみつき他人の意見に耳を貸さない。いや、耳を貸さないどころか、他人の意見を否定するというタイプがほとんどでした。このようなタイプは、どんどん視野が狭くなり、独り善がりに陥いり、気がつけば業績もガタ落ち周りには助けてくれる人は誰もいない。いってみれば裸の王様です。

私の印象に残っているのは、3人。全国に支店を持つ、建設・土木系の会社の経営者。企業の販促やプロモーションを手がける会社の社長。ハウスクリーニング会社の社長。

いずれもワンマン経営だったのですが、ワンマンのあり方が違っていて、「自分の意見、考えが絶対正しい。」という姿勢で社内でもその空気が完全に蔓延してしまっていました。それで結果が常に伴えば、まだマシなのですが、結果がまるで出ずにそれで失敗を重ねていくとどうしようもありません。

社長の意見が間違っていたり、それは違うだろう? というような疑問を感じたとしても誰も口に出来ずじまいで誰もが表面上YESマン、となり下がっている状態。結局、誰もついてきてくれず業績悪化というカタチで経営状態が露になります。それでも、根本的な原因は社長自身にある、ということに気がつかないでいるため責任は他にあると考え、益々悪循環に陥いっていくのです。

根本的な原因というのは、「他を認めない、自分の弱さを認めない」ことです。能力が高く、実績がいくらあっても他人を認めたり、自分の弱さを認めることが出来なければ商売、ビジネスでは大成しません。

一度、成功すると「自分は正しい」と思いこみ、何をやっても上手く行く、そんなイメージのまま商売やビジネスを進めていきます。小さな規模なら上手く行く場合も多いですが、どんどん会社組織が成長し大きくなっていったとき、あるいは、市場規模が大きくなっていったとき、裸の王様のままでは、当然通用しなくなります。大きくなればなるほど、一気に音を立てて崩れ去るダメージは相当なものになり始末に終えなくなります。

そんなことにならないためにも自分の強みだけでなく弱みも知りその全てを受け入れることです。他人の意見をシャットアウトしないことです。組織やチームとして仕事を進めていくうえで大切なことは、自分も他人も含め、強みも弱みを知り理解することです。理解することで現実に突きつけられた課題であったり、目標などへ向かっていく能力をはじめて発揮できるのです。

簡単に云うと、自分の強みを活かして他人の弱い部分を補うことで貢献に繋がることもあれば、その裏返しに、自分の弱みである部分を他人の強みで補ってもらうこともある、ということです。要は、自分の正しさや強さのみを頼りにしない器を持つということです。こうした器を持つことで、自然と相手の強みや弱みも受け入れることができます。それが人としての魅力となり、周りからの支持を得、成長や発展の土台となるのです。

また、他人の意見や声に耳を傾ける分、視野も常に広く持つことができるので、独り善がりに陥る可能性は断然低くなります。真の成功、大成を目指すのであれば、ノウハウやテクニックを学ぶ前にまずは自分のこと周りの人のことをよく知りよく理解することです。

■今日のまとめ

『自分のこといつも周りにいる人のことをもっと知る。』

image by: Shutterstock.com

中久保 浩平この著者の記事一覧

当メルマガでは、常に営業・マーケティングの本質部分に迫ります。小手先のテクニックを求める方、向上心の無い方、行動力の無い方は、時間の無駄になってしまいますので、絶対に登録しないで下さい。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ビジネス真実践 』

【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け