交通安全の啓発も、ぜひ!
ぜひとも実行して欲しいのが交通安全の啓発です。子どもが事故に遭う前に実行しましょう。
警察がおこなう子どものための交通安全教室では、走っている自動車が急ブレーキをかけて止まるまで、どれくらいの距離が必要かわからせる実験をして見せてくれます。これは「車は急に止まれない」ということをわからせるのに効果があります。
また、子どもの人形が飛び出して車にはねられる場面を実際に見せることもあります。これはかなり衝撃的なので、子どもたちから悲鳴があがるくらいです。
ネットにはこれらの動画もありますので、それを親子で一緒に見ながら、どういうことに気をつけたらいいか話し合うといいでしょう。自転車の事故で、ヘルメットをしっかり被っているのとそうでないのとでは、どのような違いが出るかを教えてくれる動画も効果的です。
もう一つ、ぜひやって欲しいのは、実際に子どもがよく通る道や通学路などを親子で一緒に歩いてみることです。親の目で危険なところを見つけ、注意すべき点や安全のための対処法をその場に即して教えてあげましょう。実際の現場で具体的に教えると、非常に大きな効果があります。
以前、私は、交差点で道路ぎりぎりに立って信号待ちをしていた子が、左折する大きなトラックの後輪に巻き込まれそうになるのを目撃したことがありました。
車が曲がるときは後輪が前輪よりも内側を通り、この前輪と後輪の車を内輪差といいます。トラックやバスなどの大きな車だと内輪差が非常に大きくなって危険なのですが、子どもはそのことを理解していません。前輪が通り過ぎた時点で安心してしまい、後輪が自分に近づいていることに気づかないのです。
ですから、実際に交差点に立ちながら、そのことを教えてあげて欲しいと思います。
「ここで飛び出したらどうなるか?」と想像させたり、横断歩道の位置を確認したりすることも大切です。小さい子の場合は、「右よし・左よし・右よし・渡ってよし」と確認してから渡る練習を繰り返して、身体で覚えるようにすることも大切です。