まとめ
ここまでの話、まとめてみましょう。
- 金が安倍さんに会いたがっているのは、金(かね)が目当てである
- しかし、「拉致被害者を返す」といわれても、現段階で経済支援してはならない
- 経済支援をすれば、金は余裕ができ、「やはり苦労して手に入れた核を放棄することはできない!」と宣言するかもしれない
- そうなると、「シンゾーのせいでディールはぶち壊しだ!」となってしまう
では、どうすればいいのでしょうか?
一番いいのは、非核化が終わるまで、会わないことです。非核化が終わった後なら、会えばいい。そして、金が「経済支援してくれ!」といってきたら、「拉致被害者を全員返してくれたら、喜んでいたしましょう」といえばいい。
ところで、安倍総理が金に会いたい件について、「選挙対策だ」という声を耳にします。ホントかわかりませんが、そうだとしたら愚かなことです。なぜ? この問題の結果は、大きく二つしかないからです。
- 安倍さんは、経済支援を拒否し、拉致被害者は戻ってこない
- 安倍さんは、経済支援を約束し、拉致被害者が返ってくる
金は日本から金(かね)を得て余裕ができ、核兵器保有継続を決意。トランプの「非核化ディール」はぶち壊しになる。
というわけで、私は「日朝首脳会談」を勧めません。もし、「拉致被害者を返すから、経済支援を」とオファーされ、「非核化が実現するまで無理です」と断れば? 日本のマスコミは、「千載一遇のチャンスを逃し、拉致被害者を見捨てた冷酷非道な安倍!」と叩くでしょう。もし、経済支援を約束し、拉致被害者を取り戻せば、「安倍のせいで、金は核をもちつづける余裕ができた!大局を読めない、ダメ首相だ!」と叩くでしょう。
というわけで、会わないのが一番いい。しかし、それでも会うという話になれば、「核兵器、ミサイル廃棄、拉致被害者帰国。この三つが成った暁には、経済支援を実施します。北朝鮮が、東アジアのシンガポールになるのを全面的に支援しましょう!」などと、「原則論」でいくことをお勧めします。