ライフスタイルを売るためにおむすび屋を出すという逆転の発想

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健康志向の方や女性に人気の玄米。しかし、まだまだ多くの方の生活に浸透しているとは言えないのが現状です。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』でMBAホルダーの青山烈士さんが取り上げているのは、寝かせ玄米をライフスタイルに取り入れてもらうことを目標として、そのきっかけになるべく「おむすび屋さん」を展開するという逆算の戦略をとる企業。その取り組みが詳しく紹介されています。

ゴールから逆算

玄米に特化した人気のおむすび屋さんを分析します。

いろは(玄米を使用したおむすび屋)

戦略ショートストーリー

健康志向の方、食事に気を使う方をターゲットに「オリジナルの寝かせ玄米」に支えられた「無理なく食生活を改善できる」等の強みで差別化しています。

オリジナルの「寝かせ玄米」を使ったおむすびを様々なこだわりの具材と組み合わせて提供することで、顧客から支持を得ています。

分析のポイント

ゴールから逆算

「いろは」を展開している「結わえる」は世の中の食生活ライフスタイル価値観をメリハリ寝かせ玄米生活で変えていく。ことを掲げて事業展開しています。

売り物としては、寝かせ玄米を取り入れた食生活ライフスタイルそのものを売っていると言えます。このライフスタイルを浸透させるための打ち手のひとつが「いろは」になります。

「いろは」はあくまでも「メリハリ寝かせ玄米生活の入口」という位置づけで「寝かせ玄米の美味しさを体感してもらう場」としての役割を持っています。「おむすび」という食事の選択肢として定番の商品を選ぶことで試しやすい環境をつくっています。

ライフスタイルを取り入れてもらうためにはまずは体感してもらわなければならないと判断したのでしょう。どんなに良いものでも試してもらえないと良さを実感できませんからね。体感しやすい商品として意図的に「おむすび」を選んだということです。

そして、美味しいと感じてもらえれば寝かせ玄米を好きになって、リピートしてくれるかもしれませんし、寝かせ玄米を取り入れたライフスタイルに興味を持ってくれるかもしれません。

これから、店舗数の拡大を目指していくようですが、ライフスタイルの認知度を拡大することにもつながると思いますので興味を持ってくれる方を増やすための打ち手であると想定できます。

上記のように「結わえる」の打ち手はライフスタイルを売るというゴール実現したいことから逆算して考えられているということが伺えます。ゴールから逆算して打ち手を設計するというのは当たり前のようで、意外と難しいものですが、「結わえる」は、しっかりと設計できている事例であるといえるでしょう。

今後、「結わえる」「いろは」からどのような打ち手が打たれ、新たなライフスタイルとして定着していくのか注目していきたいです。

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