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「次に会うのが楽しみだ」金正恩からのラブレターにトランプ感動

8月2日、朝鮮戦争で命を落とした米兵の遺骨の一部が北朝鮮から返却されたことを受け、好意的な反応を見せたトランプ大統領。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、北朝鮮がトランプディールの中で最も実行しやすいタスクをまず完了したことで、非核化より先に経済制裁解除を狙う金正恩委員長の意図が透けてみえるとし、非核化最優先のトランプ大統領との米朝会談第二弾もあり得ると記しています。

トランプ、金正恩との「再開楽しみ」

トランプさん、金さんとの「再開を楽しみにしている!」そうです。毎日新聞8月2日。

【ワシントン工藤哲】トランプ米大統領は2日、北朝鮮が朝鮮戦争(1950~53年)で死亡した米兵の遺骨の一部を返還したことを受け、ツイッターで「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が(首脳会談での)発言を守り、大切な遺骨を返還する手続きを始めたことに感謝する」と謝意を示した。

6月の首脳会談、主なディール内容は、

でした。しかし、遺骨返還も合意内容の一つ

さらにトランプ氏は、6月に金氏と実際に会ったことを踏まえ「このような対応をしたことに私は驚かない」とし、北朝鮮側の今後の具体的な対応に期待を示した。
(同上)

トランプさんは、「金は約束を守っているという認識なのですね(一方、ワシントン・ポスト(電子版)は7月30日、「北がICBMを製造している兆候をアメリカ情報当局がつかんでいる」と報じています)。

さらに「素晴らしい手紙をありがとう。もうすぐ会うことを楽しみにしている」ともツイート。時期や場所などを含め真意は不明だが、2度目の米朝首脳会談を念頭に置いている可能性もある。
(同上)

トランプさん、金さんから「ラブレター」を受け取った。それで、「もうすぐ会うことを楽しみにしている」と。どう見ても、トランプさんと金さんの相性はいいみたいです(トランプは、習やプーチンとの相性もいい…)。

大昔から書いていますが、金正恩の意図は、「父の成功をまねる」こと。

今回の遺骨返還は、約束を守ることで、「制裁を緩める」方向にもっていきたいのでしょう。

トランプさんはこれまで、「制裁緩和・解除」「経済支援」を約束していません。ボルトンさん、ポンペオさんを含めて、「だまされている」兆候は見えません。

目標を堅持したうえで、トランプさんが金さんに会うのは、もちろんいいことです。私たちの生活でもそうですね。メールで毎日やりとりできますが、やはり会うとインパクトが違います。

トランプは、金を「本気の非核化」にむかわせることができるのでしょうか? 金は、トランプをうまくだまし「制裁緩和」にむかわせることができるのでしょうか?

はっきりわかりませんが、会わなければ、なかなか事は進展していかないのでしょう。

image by: shutterstock

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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