笠原 「『これやっておけよ』と言われた仕事を、先輩が思う倍のスピードで終わらせると、『じゃあ、これもやるか?』となりますよね。
あるいは、大量の弁当の注文が入っているとか、明らかにいつもとは仕事量が違う日があるじゃないですか。これは先輩たちだけじゃ間に合わないなっていう、そのチャンスに気づけるかどうか」
奥田 「そうそう。そういう時は前の晩から戦闘態勢で、絶対に朝早く行って、先輩が来る前に素材の下処理を終わらせておくと」
笠原 「そういう準備をしておけば、目が回るくらい忙しい時に『手伝わせてもらえますか』と申し出たら、先輩もやらせてくれますよ。ただ、その時に『笠原だったらやらせてもいいかな』と思われる仕事ぶりを、常日頃から心掛けておくことですね。
中にはおいしい仕事だけやりたがる奴もいるんですよ。そうすると『おまえ、そんなことよりあそこの掃除ができてねえよ』と怒られるわけです」
奥田 「私はいつも『やりたいことの数値が100だとすると、やりたくないこと、人が嫌がることを300やる』と自分に言い聞かせています。そうすると、いつの間にかやりたいことを実現するためのスタートラインに立てる。これは修業時代からの実感です」
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