ヨドバシカメラが必要以上に詳しく書いたPOPを立てる納得の理由

 

コト消費を演出する企業~アメリカの映画館

これにおいては、様々な企業がコト消費マーチャンダイジング、体験型でのマーケティング活動をしているので、紹介してみようと思う

日経MJ4月6日号の記事によると、映画を鑑賞しながら楽しめる新しいスタイルのレストランが米国では広がっているとのこと。

ソファや、リクライニング式カウチなど、坐り心地がとても良いシートを用意し、食べ物も、スナックだけではなく、本格的な料理も楽しめる。さらに内装も、高級感のある仕上がりで、従来の映画館とはちょっと違う感覚で過ごすことができる。

フロリダ州にある、アイピックエンタテイメントでは、高級ブティックホテルのロビーのような形で、席に座ると、係がまずは「無料でポップコーン」を持って来てくれるとのことだ。

鑑賞のチケットは1人32ドルと、アメリカの平均からすると3倍以上高め。前述したように、食べ物のメニューは、ハンバーガーやピザはもちろんあるし、タンドリーチキンや、ロブスター入りサンドイッチなど、若干高級なメニューも豊富らしい。もちろんソフトドリンクだけではなく、ビールやワイン、カクテルなども多数用意しているということだ。

こうなると、単に映画を見に行く、という感覚ではなくて、「映画を楽しみに行こう」「大事な人と大事な時間を過ごす」ために、映画を見て、その場で食事もして、一気に楽しもう、という「新しい時間の過ごし方を提供することができる。

もちろん日本でも、このようなマーケティング的な努力をする企業も増えている。ホームセンター事業のカインズでは、30代から40代の女性層を狙い、DIYスペースを設け、工具の使い方などの講座を開くとのことだ。カフェも併設して、単にモノを買いに来るというだけではなく、時間を有意義に過ごせるといったことを提供できるのだ。

コト消費を演出する企業~日比谷ミッドタウン

私も行ったことがある、日比谷にできた商業施設、東京ミッドタウン日比谷は、全テナントが60ほどあるそうだが、その内訳は、新業態が多く集って、食を中心に化粧品や美容サービスを強く出す打ち出しているのが大きな特徴だということだ。

東京ミッドタウン日比谷には、商業施設がビルの地下1階から地上7階まで、4階から5階にはスクリーンがあるシネコンもあれば、1階から3階までの3フロアは、食とファッションを、併設したスペースになっている。

この併設というのがなかなか面白く、ファッションの店を見ていると、ふと、ここにしかないカフェや、京都の老舗料亭なんかが現れて、なんだか楽しい気分になって来るのだ。

もちろん、美容の方でもなかなか面白いトライをしている。ヘッドスパや、ネイル、メイクなどのブランドも多々入っていて、こういったストアでは、モノを売るだけではなく、ネイルやメイクなどの体験もできることになる。

シックスパッドなど、健康器具を販売する店舗もあり、多くがこのようになっているため、日比谷の東京ミッドタウンそのものが、体験する形式のコト消費対応の、「場所を提供している。

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