休日も心が仕事から解放されない緊張状態は「テレプレッシャー(telepressure)」と呼ばれ、「部下は上司に即レスすべし」「従業員は顧客に即レスすべし」「深夜や休日にレスしない社員=ダメな社員」といった暗黙のルールが存在する企業に勤める人ほど、テレプレッシャーは高まります。
ノーザンイリノイ大学のラリサ・K・バーバー博士らの調査では、強いテレプレッシャーを感じている労働者の睡眠の質は低く、「仕事に行こうという気にならない」「自分は電池切れのように感じる」「集中できない」といった傾向が強い。
また、バージニア工科大の研究チームの調査では、父親が高いテレプレッシャーを感じていると、家族の幸福感が低下することもわかりました。
ただでさえ、現代の仕事は精神的緊張を強いられがち。職場ではひたすらパソコンの画面を見つめ、時間的なプレッシャーに晒され無駄話もせず、黙々と仕事する。…プレッシャーだらけの24時間を強いられているのが、現代の労働者なのです。
精神的緊張で疲弊した心が元気を取り戻すには、十分な睡眠に加え、家族や友人とおしゃべりを楽しんだり、美味しいものを食べたり映画やテレビをボ~ッとみたり、趣味に没頭したり…といった時間が必要不可欠。
たかがメール。されどメール。
せめて週末だけでも「デジタルデトックス」をやってみてください。
週明けにメールをたちあげたときに、なだれ込む何百通ものメールにうんざりするかもしれませんが…、それでもせめて「つながらない権利」を。是非!
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※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2018年10月31日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。
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※『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2018年10月31日号)より一部抜粋