福岡伸一先生が分析、フェルメールの絵が人を惹きつけ続ける理由

 

村上 「興味を抱くようになったきっかけは」

福岡 「ニューヨークのロックフェラー研究所で研究をしていた時に、街でフリックコレクションという個人美術館を見つけたんです。中はニューヨークの喧噪とは打って変わった静けさに包まれていましてね。そこにフェルメールの絵が3枚飾ってあったんです。研究が忙しくて心身ともにボロボロに疲れていた時だったこともあって、強く心惹かれましてね。その時からフェルメールへの“巡礼”が始まったわけです」

村上 「サイエンティストもたまに美術館くらいは行くだろうけれども、一人の画家にそこまで惚れ込むというのは、やはり福岡さんはただ者じゃない」

福岡 「ただの物好きです(笑)。しかし、ただゆかりの地を訪ね歩くだけでなく、フェルメールやレーウェンフックが生きた時代に思いを馳せながら時間を旅するというのは、川の源流を辿りたくなる私のオタク的精神を刺激されて、実に有意義なものでした。まぁそうやって、昆虫少年の頃からずっと自分の好きなことだけやってきた感じがします(笑)」

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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