そこに水を差したのは、ほかならぬ中国政府でした。以下、記事を一部引用します。
香港紙・香港経済日報によると、7月2日から16日までの14日だけで、国内131社のP2P業者が突然閉鎖・倒産した。一部のP2Pプラットフォームの経営者は貸し手の資金を持ち逃げ、行方をくらましている。投資家に約1,000億元(約1兆6,300億円)の被害をもたらした。資金回収の見込みがほぼないとみられる。
P2P業者の大半は北京、上海、深センなど大都市に集中している。
また同紙は、5月以降に債務不履行(デフォルト)や倒産となった業者のうち、国家資本のP2P金融会社も多数あったと指摘した。
主因は、金融リスクを回避するため、中国当局によるデレバレッジ(債務圧縮)政策、理財商品業界やP2P金融などへの規制強化、国内金融市場における流動性の低下が挙げられる。
● 中国でネット金融P2P業者が相次ぎ倒産 7月にすでに131社
投資した資金を回収できないと知った投資者たちは、SNSで声をかけあい抗議集会を開こうと北京に集合しましたが、情報を事前にキャッチしていた警察に待ち伏せされ、抗議集会が予定されていた場所についた参加者は全員強制的にバスに乗せられ収容所に運ばれたそうです。
中国政府は、少しでも秩序が乱されることで、政府への不満が表面化して集団抗議に発展することを最も恐れています。たとえ資金を持ち逃げされた被害者たちが、政府への陳情のために集会を開こうとしていても、その機会は絶対に与えてはいけないのです。当然ながら、中国国内のマスコミもこのことは知ってて知らぬフリです。
中国人はだんだんと豊かになってきており、休みには海外旅行を楽しむようになりました。少しでも資金に余裕があれば、投資して増やそうとする。中国のバブル経済の様子が、このP2Pの件でもよくわかります。
抗議に参加しようとした人々の多くは、指紋と血液サンプルの採取を強制され、北京への旅行を禁止された。130万元(約2,100万円)の損失を経験した上海のP2P投資家によれば、抗議を前に北京行きの列車から排除された人さえいたという。彼女は身の安全を懸念して、氏名を明かすことを拒んだ。
このように、政府が人々の頭を押さえつけ声を上げることさえもできないようにする。被害にあった投資家のなかには、日本円にして1,000万円単位での損害を被った人も多くいます。彼らの怒りや不満は、マグマのように中国内に蓄積し、活火山のようにいつ爆発するかわからない状態にあるのです。









