元CIA工作員が分析。中国対策で「安倍プーチン」急接近の皮算用

 

すべては中国ファクター

中国がアジアで国力と存在感を増し続け、自己主張を強めるとすれば、日本とロシアは2国間の関係を緊密化することが理にかなっている。ロシアにとっては、日本との約束を守るのが合理的な行動だ。
(同上)

中国が強くなっているのだから、日本とロシアが接近するのは合理的だと。そのとおりですね。そして、グレン・カールさんは、安倍ープーチンのディールをこう評価します。

評価すべき点は評価しよう。プーチンと安倍が政治手腕を発揮して大仕事を成し遂げる可能性は十分にある。
(同上)

安倍首相とプーチンが「大仕事を成し遂げる可能性は十分あるそうです。

この記事からわかること

この記事からわかることはなんでしょうか?元CIA工作員のグレン・カールさんは、

  • 日本とロシアが接近しているのは、「中国が原因だ」と見ている
  • 彼は、明らかに「反トランプ」だが、それでも日ロ接近を歓迎している

このことは、親トランプも反トランプも、「反中国」で見方が一つになっていることを示しています。

日米ロ同盟。これが成れば、日本は中国に完勝できます。昔からの読者さんはご存知でしょうが、RPEでは15年ぐらい同じ話をつづけてきました。いよいよ、実現に向かうのでしょうか??

また世界一の戦略家ルトワックさんの言葉を引用しておきましょう。

もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定的なものになる可能性がある。
(『自滅する中国』)

安倍総理の決断に反対している人も、「大戦略的視点」で総理の行動を分析していただきたいと思います。あるいは、ただ反対するだけでなく、「4島一括返還を実現できる具体的方法」を提示してください。代案なしで反対することは、幼稚園児でもできるのですから。

image by: 安倍晋三 - Home | Facebook

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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