中国ファーストぶりに米国激怒、「中華思想」で崖っぷちの習近平

 

利己的といえば、先日、香港でビル最上階から札束をまき散らした24歳の男性が、秩序を乱したという理由で逮捕されました。この男性は、貧しい人たちに何かしたかったと、札束をばらまいた理由を述べたそうですが、その様子をネットで中継したり、予告したりという行動から見ると、ただ話題づくりがしたかったのか、あるいは注目を浴びたかったのか、どちらにしてもその理由は利己的なものとしか思えません。

屋上から大量紙幣“秩序乱す”男逮捕 香港

世界各地で様々なデモもありました。今年は「me too運動が世界的潮流となりました。イギリスはEU離脱でもめています。フランスでは最近燃料増税に対する大規模なデモがあり、パリの中心部、凱旋門付近で大規模な暴動がありました。

ハンガリーでは、時間外労働を大幅に引き上げ、残業手当の支払いを最大3年延長できるという法案が通り、これに反対する人々によって大規模なデモが行われました。これは内容的にあまりにひどいことから「奴隷法」と言われているそうですが、この法案を可決させた政府の言い分としては、人員不足に苦しむ雇用主に必要な法改正で、長時間勤務を希望する労働者にも恩恵をもたらすということです。

ハンガリー、「奴隷法」可決で超党派が大規模デモ 参加者1万5000人超

日本人にとってはデモはあまり身近なことではないかもしれません。東京では、小規模なデモが結構頻繁に行われていますが、道行く人は我関せず状態です。地方にいけばデモの数は少なく、デモに参加するということもほとんどないでしょう。しかし、日本も多くの問題を抱えています。中国や韓国など外交問題も重要です。世界は混沌としています。

富の偏りが進み、地球規模では貧しい途上国と豊な先進国という構図が、それぞれの国内では持てる者と持たざる者という構図がより鮮明になってきています。地球規模での視点が何よりも必要です。

イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領の登場だけでなく、ロシア帝国の復活、中国の夢など、自国中心の考えは確実にオバマ時代の理想とは違う世界を生みました。印象としては、世界全体が後退しており、ナショナリズムが相対的に上昇した感があります。

冷戦終結後、パックスアメリカーナの時代が到来し、中国ではアメリカの「独覇」と言われる状況となりました。その後、世界は構造的に変化し、各国の問題や課題は国境を越え、一国だけでは解決できないような問題もあるように見えます。

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