問屋さんに借りられる力
まず、「経営管理手法」です。問屋さんは、中小の小売店さんからすれば、大企業といえます。ですから、その経営管理手法ははるかに精密です。
例えば、商品管理に関する能力はどうでしょう。何百万点を扱う問屋さんの商品管理は、入出荷、在庫、配送などにおいてプロ中のプロです。また、販売管理の能力はどうでしょうか。販売先ごと、営業マンごと、商品ごとのデータを見事に管理しています。与信管理も上手です。そして、人事管理についても、小売店さんよりは数倍進んでいます。
このような、問屋さんにとっては当たり前の管理能力をしっかりと教えてもらうのです。ただし、教えてもらうのに無料ではいけません。それなりの代金を払えば、問屋さんにもメリットがあります。
二つ目が「融資や補助金のサポート」です。銀行から融資を受けたり、国から補助金をもらうにはしっかりとした「経営計画書」が必要になります。問屋さんにとって、計画書を作ることは難しくはありません。その計画書作りを手伝ってもらってはいかがでしょう。
実は、融資や補助金を受けたいけれど手続きが面倒であきらめている小売店さんも多いのです。問屋さんがその気になれば、いい支援が出来ます。これがうまくいけば、融資や補助金手続きの専門部署を設ける問屋さんが出てくるかもしれません。成功報酬型の有料でお願いをすることで、問屋さんにもメリットがあります。
三つ目は「外商支援」です。小売店さんの多くは、外商で売上の一部を稼いでいます。その販売活動を、問屋さんの営業マンにサポートしてもらってはいかがでしょう。
問屋さんがお店の外商先に商品を売るというのではありません。外商のスタッフに、問屋さんの営業マンが同行するのです。そこで、問屋さんの販売技術を教えてもらいます。今までとは違った外商力が身につくことでしょう。問屋さんにとっても、外商先での情報が手に入るので、メリットはあります。
このように、問屋さんは商品力だけでなく、企業力があります。せっかく身近にいる存在ではありませんか。うまくその力を活用して、お店の成長につなげてみてはいかがでしょう。
■今日のツボ■
- 問屋さんは、それぞれの戦略で活路を見出そうとしている
- 問屋さんには、小売店より優れた経営管理力がある
- 小売店は、問屋さんからその力を借りると良い
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