明かな「反日国」は中国と韓国である。北朝鮮は対日観の世論調査データが皆無のため、この本では取り上げていない。中国は90年代半ばまで日本肯定派のほうが多数だったが、天安門事件以降、愛国主義教育によって民主化から国民の目を逸らすために、国家が反日を誘導したからで、2016年の言論NPOの調査結果では、中国人が日本によくない印象を持つ割合は76.7%である。
一方、中国に良くない印象を持つ日本人は91.6%に達している。ただし、ここ数年中国の反日感情に改善の兆しも見える。その理由は訪日中国人が増えたことで、政府やメディアの伝えるものとは違う日本・日本人に触れ、対日意識が変わったという人が多い。そして、その経験をSNSで拡散しているからだ。
そして今、韓国は日本に対して敵意満々、世界一の大反日国になった。今までは失政に対する国民からの批判の矛先を変えるのに、政府が反日を利用してきたが、今は挙国一致の反日の様相である。この本のデータでは、日本に好感がもてる割合が30%で、10代ではじつに78.6%が「かなりの親日」だったのに。
2017年に中央日報とキヨンヒ大学が実施した世論調査では、「世界で最も魅力的な国民」で1位がドイツ(23.6%)、第2位が日本(13.3%)だったのに。その根拠は「遵法精神・配慮文化」であった。また、二大反日国が二大訪日国であるという面白いデータもある(3位は台湾)。親日国を増やそう!
編集長 柴田忠男
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