お役所は細かい。社員の「健康診断」で確実に助成金をもらう方法

 

深田GL 「ところで、法定の一般健康診断では、雇入時の健康診断定期健康診断特定業務従事者の健康診断海外派遣労働者の健康診断給食従業員の検便って分かれるけど、協会けんぽの案内は、『定期健康診断』ではなくって、『生活習慣予防検診』ってなってるよね」

新米 「はい、そうです。『定期健康診断』より『生活習慣予防検診』の方が手厚いから気にしなくて良いんですよね?」

深田GL 「実は、そこはちょっと曲者なんだ。健診項目が多いから良かれと思っていて、昔、健康診断の対象者でない人に健康診断を受診させる制度を導入し、実施した会社に健康診断コースという助成金を申請したときのこと。『生活習慣予防検診』の受診ではアウトだったということがあるんだよ」

新米 「え?それってどういうことですか?」

深田GL 「一般的には、『定期健康診断』、『生活習慣予防検診』、『人間ドック』という段階があると思う。助成金申請ではそれをそれぞれ別ものとして扱うらしい。だから、『定期健康診断』より手厚い『生活習慣予防検診』を受診してもらえば大丈夫かというと、アウトと言う結果が返ってくるんだ」

新米 「えぇ?助成金ってそんなにシビアなんですか?」

深田GL 「そうだな、行政は細かなところにうるさいときがある。労働基準監督署では、法定の項目を満たしていれば良いという返事だ。だから、助成金の申請時にも、気にもとめていなかったんだが、違ったんだよなー。あのときはびっくりしたよ」

大塚 「そうでしたねー。パートさんがたくさんいらっしゃったから良かったですが、お一人しかいらっしゃらなかったら、余分に費用をかけていただくことになったかもしれませんね」

深田GL 「就業規則に書く言葉もそのものズバリを書く必要があるね。何の制度を導入するのか、『定期健康診断』を実施するのか、『生活習慣予防検診』を実施するのか、又は『人間ドック』を実施するのかってことだね」

新米 「いろいろ注意点があるんですねー。気をつけなくっちゃぁ」

image by: Shutterstock.com

イケダ労務管理事務所この著者の記事一覧

この日記をお読みくだされば、社労士及び社労士事務所の固いイメージが一変するかもしれません。 新米社労士が日々の業務・社会のルール等に悩み・悪戦苦闘する様子を中心に、笑いあり、涙あり、なるほどありの社労士事務所の日常を、ノンフィクション、フィクションを交えて綴ります。 水曜日のお昼休み、くすっと笑いながら、皆でお楽しみください。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 新米社労士ドタバタ日記 成長編 』

【著者】 イケダ労務管理事務所 【発行周期】 週刊

print
いま読まれてます

  • お役所は細かい。社員の「健康診断」で確実に助成金をもらう方法
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け