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問題です。この架空のターゲットは普段どんな店に行くでしょう?

架空の人物像を作り上げターゲット像を明確にすることで店づくり等をしていく「ペルソナマーケティング」。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントとして活躍中の著者中西敏弘さんが、近年重要になっているというこのマーケティング方法を詳しく解説しています。

ペルソナマーケティング

ペルソナマーケティングというのをご存じだろうか?コンセプトメイクにおける、ターゲット設定において、架空の人物像を作り上げよりターゲット像を明確にすることでそれを店つくりに活かすというもの。

僕はこのペルソナマーケティングというのが、今の時代、すごく重要だと思っている。

近年は、飲食店の業種・業態がすごく増えた。また、お客様のニーズが多様化してきた。そうなると、仮に、ターゲットを「20代後半の女性」としたとしても、25歳の女性と29歳の女性では今の時代この2人が求めるものが大きく違ってくるはずだ。そうなると、仮に、「20代後半の女性」に向けて、店を作ったとしても、「20代後半の女性、“全般に好まれる店”」になってしまい、店としての「主張」「特徴を出しにくくなってしまうと言える。

しかし、ペルソナマーケティングのように、ある特定の人物を特定して、店つくりを行うと、より特徴もはっきりし店の主張もより明確にすることができる

今は、色々な業種・業態の店がある。しかし、お客様から見ると、「どこがどう違うのか?」が店選びの際に、大きく関わってくると言える。でも、意外にお客様から見ると。“その違い”というのが分かりにくいものなのだ。こういうのを「同質化」「コモデティ化」という。

だからこそ、店側が「ここが、このように違いますよ!」「うちは、こんな時にこう使ってください」「うちの店は、こんな特徴がありますよ」などという、「店の主張」を明確にすることが、「お客様に選ばれる店」になれるかどうかの大きなポイントと言えるのである。

だからこそ、僕は、僕のご支援先やセミナー・研修において、ペルソナマーケティングを「店の主張」を明確にするためのひとつの手段として活用することを推奨している。

具体的にはこんな感じだ!まずは、ペルソナ像を確立しよう!例えばこんな感じ。

● 名前:綾瀬さやか 28歳 独身

ここから、このペルソナが、普段、どんな店を利用するのかまた店ではどんなものを求めるのか?などなどを皆で議論していく。

などなど、この人の特徴を出していく。そこから、自店の商品はこうあるべきだ、接客はこうあるべきだ、商品のボリューム感はこれぐらいがいい。客単価から考え、一品単価はこれぐらいがいい…。

などなど、店のあるべき姿を明確にしていくのだ。これを皆で議論しながら、あるべき姿を共有するとともに、店の細部に至るところまでを明確にしていくのだ。

これにより、働くスタッフのやるべきこと」「方向性が明確になる。つまり、「軸」がはっきりしてくる。「軸」がはっきりすれば、何かに迷ったときに、その「軸」が迷いの解消になる。

反対に、「軸」のない店というのは、店に「一貫性」がなく、先述した「お客様に主張が見えないのだ(「ここが、このように違いますよ!」「うちは、こんな時にこう使ってください」「うちの店は、こんな特徴がありますよ」という店の主張)。

もちろん、ペルソナ像を確立するだけでなく、併せて、利用動機や消費形態を深めることも大切になるが、まずは、あなたの店のペルソナ像を確立してはどうだろう?

そうすれば、「店の主張」「軸」がはっきりし、やるべきことが明確になるはずだ。そして、きっとこれが「お客様から選ばれる要因につながるはずだ!

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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