「自分をよく見せたい」というプライドが友人関係を壊していく

 

相手から「学ぶ」姿勢も大事

また、大人になってからの友人同士であれば、相手から学ぶというのも関係をよくしていくために大事なことだと思います。

お互い大人ですから、それぞれの価値観がかなり言語化できているでしょうし、場合によってはそれが相反するものかもしれません。でも、大人の友人であれば「その違いを許容する」ことが、関係を良好に保つために不可欠です。

実際、ボクの周囲の大人の友人たちの中には「その考え方はボクとは違うかな」という人はいます。でも、その人のことを嫌いになるわけでもないですし、ましてや「相手の価値観を変えてやろう」などとは一切思いません。

ただ単にその違いを相手から学ぶだけですし、一つの考え方として自分のライブラリに保存するだけです。

その考え方に無理やり賛同する必要はありません。「お互いに違うことを学び受け入れる」というマインドセットを持つだけです。

このマインドセットは、友人関係をよくするだけではなく、あらゆる場面で活躍する人間になるためには絶対要件であると思います。ましてや、仕事のように「業務によってつながれた関係」ではなく「心を開くことで出来上がる関係」なので、お互いが常にオープンでフラットであることがとても大切です。

大人の友人関係が、年齢差や立場の違い、出身地や学歴などに縛られるのはもったいないと思います。相手の出自がなんであれいい関係が作れることが、大人の友人のだいご味だと思っています。

実際、ボクにはたくさんの「大人になってからできた友人」がいますが、共通しているのは全員「偉ぶらない」ということです。そして、「お互いに学ぶ」ということの価値が認識できていると、一緒にいる時間がとても快適になります。

そこには「自分なんて…という無用の遠慮は不要です。自分側に何もないと思っても、相手から学ぶことはできます。それが一方的だと感じるのであれば、その学びの感想を述べたり「自分にはこのように見えた」というフィードバックを返せば、それは相手の学びになります。

例えば、相手が海外で暮らした経験があり、「自分が暮らしていた国では、夜中に銃撃戦があったりしたんだよ」なんて話をしてくれたとしましょう。「えー、そんな危ない国なんて行かなきゃいいのに」という返しは、ちょっと残念ですね。変わりようのない過去に対して意味のない提案をしているからです。

「そうなんだ!わたしは日本でしか暮らしたことがないから、銃撃戦に遭遇したことはないなぁ。日本って安全な国って思う?それとも退屈?」と質問すれば、相手もさらに自分の体験を深堀する機会を得ることができます。

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