中国当局が香港デモで体力を使う間に世界覇権争いで勝ちを狙う米

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香港の「逃亡犯条例」改正案への抗議デモは、改正案の延期ではなく「撤回」、そして行政長官の辞任を求め規模が更に拡大しており収束の気配がありませんが、長期化するのでしょうか。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは、中国当局が市民弾圧をするか否かに米国や欧州が注目している理由や、デモが世界覇権戦争へ与える影響についても詳しく解説しています。

再び!香港で200万人デモ!なぜ????

香港で6月9日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案に反対する大規模デモが起こりました。メルマガにも書きました。

中国に激怒。香港103万人デモに吊し上げられた習近平の崖っぷち

あの話、その後どうなったのでしょうか?動きを追ってみましょう。まず、デモと警察の衝突がありました。

「逃亡犯条例」改正に反対、香港で中国返還後最大規模のデモ 警察と衝突も

6/10(月)14:16配信

 

【6月10日 AFP】香港政府が目指している「逃亡犯条例」の改正に反対する大規模デモが9日、香港で行われた。デモは特に事故もなく行われたが、終了後の10日未明に一部の参加者が暴徒化して警察と衝突した。

映像もあります

「逃亡犯条例」改正に反対、香港で中国返還後最大規模のデモ 警察と衝突も

そして、香港行政長官キャリー・ラムさんは、「逃亡犯条例の改定延期を決めました。

「逃亡犯条例」の改正延期、香港行政長官が発表

6/15(土)16:41配信

 

【AFP=時事】(更新)香港の行政トップである林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は15日、香港で身柄を拘束された容疑者を中国本土に引き渡すことを可能とする「逃亡犯条例」改正を延期すると記者会見で発表した。

キャリー・ラムさんは、もちろん中国政府の意向通りに動いたのでしょう。

SCMPによると、林鄭長官は14日夜に顧問らと緊急会合を開いた一方、中国当局者も香港に隣接する深セン(Shenzhen)で行き詰まりとなった事態の打開策を検討していたという。
(同上)

これは、「大きな譲歩」に思えます。しかし16日に今度は200万人デモ」が起こりました。

香港デモ再び100万人規模か 条例撤回とトップ辞任要求

共同 6/16(日)17:40配信

 

【香港共同】香港民主派団体は16日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回と林鄭月娥行政長官の辞任を求めるデモを香港中心部で実施した。香港のインターネットメディア「香港01」はデモ参加者が、103万人(主催者発表)となった9日のデモの規模を超えそうな勢いだと伝えた。

※ この記事では「100万人」とありますが、主催者によると200万人」だそうです

彼らは何を目指してデモをしているのか?

  • 「逃亡犯条例」改定の「延期」ではなく、「撤回」を求めている
  • 行政長官キャリー・ラムの辞任を求めている

ところで、キャリー・ラムさんは「延期」を発表したわけですが、これでは不十分なのでしょうか?デモ主催者(民主派団体の「民間人権陣線」)としては、不十分ですね。なぜ?

「延期」ってなんでしょう?「延期」している間に、香港行政長官は、どう動くでしょうか?どんなデモでも、「中心」があります。デモのリーダー達を買収したり脅迫したり捕まえてしまう。そうすると、中心を失ったデモは、力を失ってしまう。

「法案延期」の意味は、「体制を整えて再チャレンジしますよ」という意味。だから、「撤回せよ!」「キャリー・ラムはやめろ!」というデモになるのですね。

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