生まれつき障害が認められたら年金の支払いは一体どうなるのか?

 

ただし、この夫の子には障害手帳3級が交付されてますよね。障害等級が1、2級だったら遺族基礎年金と子の加算金が子が20歳になるまで延長されると聞いていたから、障害手帳3級では無理だと思っていた。しかし、年金で言う障害等級というのは障害手帳の等級の事ではなく障害年金に使われてる年金の等級を指す。障害年金を請求するとすれば1、2級に該当するか?が問題となる。

子が18歳年度末になるまでに年金専用の診断書を医師に書いてもらって提出してもらう。その結果、子の障害等級は2級に該当する事となり、子が20歳に到達するまで遺族基礎年金が延長される事になった。

子が20歳になるのは令和4年5月なので、5月分まで遺族基礎年金と子の加算金が支給される(夫への年金振り込みは令和4年6月15日で最後)。その後(令和4年6月分から)は夫の遺族年金は消滅する。

とはいえ子が20歳になるまで延長されたけど、子に障害があるのになんだか保障としてはそこで打ち切るなんて酷い!って思ってしまいますよね。

あのー、子は20歳になると国民年金からは障害基礎年金の保障に代わります。障害基礎年金は定額で、2級は年額780,100円(月額65,008円)で1級は2級の1.25倍の975,125円(月額81,260円)が支給される。子は今まで年金保険料納めた事ないですが、20歳までに負った障害は20歳前障害基礎年金で保障される。

なお、20歳になったら障害年金専用の診断書を医師に書いてもらって障害基礎年金の請求を年金事務所または市役所でやってもらう必要はあります。20歳到達月の翌月分から障害基礎年金を子の名義の銀行口座に支払う。

障害基礎年金は子の障害が回復するまで保障されますが(1~5年間隔で年金機構に診断書の提出が必要ですが)、回復の見込みが無ければ一生永久に障害基礎年金が支給される。

※追記

20歳前の障害を負った人には昭和61年3月31日までは社会保険としての障害年金は保障されなかった。それまでは障害福祉年金として、給付はかなり低かった(月2万円くらい)ものの福祉的な年金として税金で給付していた。年金は保険だから、社会保険の理論から言えば年金に加入してなかった人は助けようがないので、年金は支給する事ができないという認識だったから。

しかし、昭和61年4月(昭和60年改正)から基礎年金制度が導入されて、20歳前の年金に加入しない時に負った障害も国民が支払う保険料と税金を使って20歳以降になると障害基礎年金で保障する事になった。障害基礎年金で保障する事になり、障害福祉年金よりも3倍くらい高い給付が実現した。障害年金の大幅な給付改善だった。

なお、昭和61年3月まで障害福祉年金を貰ってた人は4月以降は障害基礎年金に変更(裁定変え)された。これは年金保険料の納付義務が無い20歳前に負った障害は本人が保険料納付義務を怠ったわけではないから年金を出すという考え方になったからです。

昭和60年改正は全体的には年金額を大幅に抑制した大改正でしたが、せめて障害者の人には喜ばれる年金を作ろうとして20歳前の障害も給付の高い障害基礎年金を支払おうと改正されたのであります。

なお、20歳前障害は年金に加入しない時の障害なので、一定の所得がある場合は停止されたり、国内に住んでないなら支給しないなどの給付制限はある。

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