没落のアメリカ。自国発バブル崩壊と中東戦争敗戦、どうする日本

 

日米安保破棄示唆と米イラン戦争示唆

トランプ大統領は、日本に対しても不満のようだ。米国は、日本を守るが、日本は米国を守らない。不平等条約であるというのである。その上に、ホルムズ海峡についても日本と中国に対して、「自国の船を自力で守るべきだ」と発言した。正論である。

米国は、中東から石油を輸入していないから、中東の安全を守る必要がないという。米国は世界の警察官ではないとオバマ前大統領は言っても実行しなかったが、トランプ大統領は実行するようである。

一方、中東イランに対しては永久的な核放棄を迫り戦争も辞さないという。このように、米国の喧嘩腰の相手が多方面になり、欧州や中国は、イランとの核合意を順守するために、イラン産原油を買い続けることにして、決済手段をSWIFTとは別に作ることになったようである。SWIFT上では、イランと他国の貿易は見えなくなったことになる。経済制裁も効果が半減したようだ。

イランも欧州や中国に不満はあるが、欧州や中国との貿易が再開できるので、米国の経済制裁などの脅しを無視できることになった。

また、戦争を開始する前に、米国はイスラエルと協議して、イランとの戦争時、ロシアにイランの味方をしないで中立でいてほしいと交渉したが、ロシアは拒絶している。欧州や中国は当面中立であるが、ロシアはイランと共同戦線を組むことになる。

このため、イランとの戦争もできない状態になっている。米陸軍は中東に現在2万人程度しかいない。その内、アフガニスタンに1万人いる。イラン軍に比べて劣勢である。

サウジ陸軍は、7万人程度であるが、イエメン反政府軍フーシ派との戦いで苦戦状態になっている。イスラエル陸軍は12万5,000人と予備役44万5,000人で強い。装備も最新鋭であるが、レバノンのシーア派ヒズボラとの戦いでは、痛い目に合っている。

イラン陸軍は約53万人と予備役は40万人で中東最大の兵力であるが装備は古い。しかし、イラン軍別動隊のヒズボラがイスラエル軍の弱点を知っている。その上、パレスチナもイランの味方になる。

そして、米軍が中東でイランとの戦いになると、自国の味方を増やす必要があるが、欧州とも中国とも敵対関係になり、日本にも冷たく当たっている。米国の身勝手な振舞いは味方を無くし敵を増やすことになり大国とは思えない行動に出ている。まるで、平安末期の平家のような感じで「奢れる者は、久しからず」だ。

その上で、ホルムズ海峡を中国と日本で守れと来たので、中国海軍は、チャンスと出ていくことになる。日本の海上自衛隊も出ていくべきである。日本の自衛隊と中国軍とイラン軍でホルムズ海峡の共同管理をして、米海軍をこの地域から撤退させることである。米軍に中東から出て行ってもらい戦争の危機を回避する事が必要であると見る。

日本は早期に憲法改正して、米国との日米安保条約を平等条約にして、奢れる米国の衰退に備えることが必要になっている。ホルムズ海峡防衛では中国軍とも協力して、奢れる米国を落ち着かせる必要と中国軍の行動を監視しておくことが必要だと思う。

もう1つ心配なのが、中東戦争になり、最終局面で中国が出てきて米軍とイスラエル軍を叩くことになるような予感がしている。これを防ぐことである。しかし、中国の中東進出をトランプ大統領は、ツイートで中国に与えてしまったようだ。

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