韓国の止まらぬ日本バッシングもアメリカが仲裁に二の足を踏む訳

 

日韓関係の激化で

韓国は徴用工賠償請求で、日本企業が賠償に応じないと、資産売却に踏み出している。韓国は、日本の第3国仲裁調停には同意せず、これに対して、日本は韓国をホワイト国からも外し、国際裁判所に提訴する準備をするというが、韓国が応じないと提訴できない。提訴して韓国が応じない場合、次の対応策を実施することになる。

その上、韓国は、日韓の軍事情報協定を破棄するとした。このため、在韓米軍への補給や支援が日本はできなくなる事態になる。米国は、韓国のこの破棄を受け付けることができないかまたは在韓米軍を引き上げるしかない

日本は韓国の対応策として、金融制裁か韓国資産凍結か、いくつかの制裁手段があるが、日本企業の被害が少ない対応策を実施してほしいものである。しかし、日韓関係も改善の糸口が見いだせずに、米国の仲裁を待っているような感じになってきた。

しかし、米国は、直ぐに仲裁をする方向ではないようである。韓国企業が、「中国製造2025に協力して最先端半導体工場を建てていることや日本製の最先端機械を中国に横流ししていることに不満があり、この横流しを止めるまで、日本の処置を歓迎しているような感じである。

日本は、次の制裁を打つことになるが、その時点で米国が仲裁するようである。トランプ大統領は渋々仲裁を行うとした。当面、韓国を米国の陣営に引き留める必要があり、ホワイト国外しが終わった時点で仲裁の用意があるようだ。しかし、そろそろ、統一朝鮮への方向で、世界は動き出すことになる。

米国も日本も中国も、次の世界構図を見た動きをしだした。日本は米国とも中国とも友好関係にしている。

中東でもアジアでも欧州でも、現世界体制の限界になり紛争が激化して、世界の大混乱後の次の世界構図に向けて、その予兆が見え始めている。将来は現時点でその予兆を示す。その予兆をとらえることで、将来が見えることになる。

日本衰退の予兆

日本も戦後70年以上続いた成長経済モデルの大転換点になっているが、皆が今のモデル継続を希望している。しかし、人口が減って経済規模が縮小し継続できない時代になってきた。

しかし、見た目の経済規模を同程度にするために、量的緩和という手段で貨幣価値を下げて、GDPの数値を維持している。丁度良いことに、貨幣価値を世界的に下げているので、日本だけが目立つこともなかった。

そして、経済規模が縮小しているのに、モデルを継続したことで、赤字国債の規模が維持不能な規模まで増えてきた。このため、早く経済規模に見合った体制にシフトせざるを得ない状態になっている。

この次の体制構造をどうするべきなのかの議論が必要な時期にも関わらず、国会は野党を中心に、今の体制構造を維持する方向で議論をしている。与党は、次の体制を国会で議論できずに、官邸の会議で議論をして多数決で決めていくことになっている。

ということで、非常に不健全な国会になっている。まともな議論ができない。人口減少を前提として、どうすれば経済規模の縮小を小さくでき、国民生活の質の下げを少なくできるか、どう平等な状態にしていくのかという議論が、国民を巻き込んで必要になっている。官邸で知識人だけの会議で決めるには、国民全体への影響が大きいので、不健全である。このため、野党が提案すような生活の質向上や夢を語る状況ではない

国民皆医療保険制度を維持しているが、現在の規模は毎年45兆円を必要としている。この25%が国からの補助金であり、予算から11兆円が出ている。年金補助金は12兆円で、社会保障費は全体で34兆円にもなっている。この医療補助、年金補助は、今後75歳以上の人が、毎年60万人も増えるので、増加することになる。毎年増額規模は1~2兆円程度になる。

一方、文教費は5兆円で変わらず、防衛費は5兆円と1割増えたが、GDP比1%であり、米国は2%程度を要求している。公共事業費は6兆円である。一時より増えたが、年金や医療費に比べれば、大したことではない。国債費は23兆円で、社会保障費と同程度まで拡大してきている。

社会保障費の毎年増額を制度的に抑えるか、増える分を増税するか、赤字国債にするかの議論になるが、今後赤字国債をどうするのかも必要な議論になる。

赤字国債を発行し続けると、貨幣価値が下がり、最終的にはインフレになる。人口が増加している米国などでは、基本的には経済拡大で景気拡大が持続しているので、デマンドプル型のインフレで問題が少ないが、人口減少になる日本経済は縮小するので、継続的な景気後退になり賃金が増えない中でのコストプッシュ型のインフレになり、急激に国民生活を圧迫することになる。そして、少しづつ、この悪いインフレになってきている

米国の経済学者が日本に来てMMTを宣伝するが、日本の現状を見ないで忠告をするので、間違えている。日本は30年間もMMTを実行してきたのでそろそろ限界がきている。

ということで、どちらにしても国民生活の質を下げる方向の議論になる。それを封鎖したら、次の国家体制をどうするのかと言う議論ができない状態で、国民が知らぬ間にスタグフレーションになり、困窮化するし、貧富の差も拡大してしまう。

選挙の時ぐらいは、真剣に次の体制構造をどうするのかという政見を戦わせてほしいものであるが、そうなっていない。残念である。

さあ、どうなりますか?

image by: 문재인 - Home | Facebook

津田慶治この著者の記事一覧

国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 国際戦略コラム有料版 』

【著者】 津田慶治 【月額】 初月無料!月額660円(税込) 【発行周期】 毎月 第1〜4月曜日 発行予定

print

  • 韓国の止まらぬ日本バッシングもアメリカが仲裁に二の足を踏む訳
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け