日中民間緑化協力委員会とは何でしょうか?
ウィキペディアによれば、中国の水害の抑制と砂漠化防止及び環境保護に寄与することを目的に設立された日中二国間の国際機関とのこと。
その事務局とされるのが「日中緑化交流基金」で、平成11年当時の小渕首相が日中友好の礎となることを願って100億円の予算を付けたことから、「小渕基金」と呼ばれています。
そして、実際の運営を行うのが公益財団日中友好会館という別の団体で、現会長は江田五月氏。江田氏は、2008年1月8日に訪日した米国下院議員のマイク・ホンダに面会し、ホンダが慰安婦問題について日本政府に公式な謝罪を要求する下院121号決議の提出を主導し、議決させたことに対して謝意を表明したとされる人物です。
この事業はもともと日本が中国の荒れ地に植林する事業としてスタートし、平成26年度までに植林面積は累計で6万5,000ヘクタールに達したといいます。その後、資金の減少に伴い、日本政府が中国政府に対して共同出資を持ちかけると拒否されてしまいました。そこで打ち切るべきだったのですが、日本政府は中国だけが対象だった事業を第三国にも広げ、平成27年度予算では90億円の補正予算を計上し、前述したような中国人団体日本訪問ツアーを始めたというわけです。
3兆3,000億円を費やした対中ODA以外にも、こんなことをやっていたのです。
国民が知らないところで外国に貢ぎ続ける日本政府の姿は異様ですが、利権を手放せない人々が大勢いるのでしょう。
ちなみに、平成28年に和田政宗参議院議員が本件に関する質問主意書を提出していますが、政府はざっくりとした本事業の経緯を答えたのみです。
日本の大学生が奨学金の返済に苦しみ、少子化が危惧されながらも保育園が足りないなどといった問題を解決できず、一般国民が消費税増税を強いられる一方で、このように全く意味のないことに税金が使われているのです。
日本の有権者は本当に大人しく飼いならされていると言わざるを得ません。
河野外相も安倍総理も、事業の定義が不明瞭で名称がミスリードであり、見直しが必要であることを認めたのですから、東議員の質問は成功だったと言えるでしょう。東議員に感謝したいと思います。幸い、東議員は先般の参議院選挙で再選されました。東議員には是非追及を続けて頂きたいと思います。
皆さんも、ご自分の選挙区の国会議員にぜひ疑問をぶつけてみてください。
皆さんの血税が敵性国家の接待(懐柔)に使われているのですから。
image by: 首相官邸