悲観論はここまでだ。衰退途上国ニッポンを再興させる一筋の光明

 

農業の再生

現在、温暖化や寒冷化が同時に起きている。大陸内部では極地からの冷たい風で、10月の米国中西部は、ものすごい吹雪に覆われて、普通5度程度の温度であるのに、今年はマイナス30度まで下がっているので、トウモロコシの40%が刈り取り前で収穫できなかったという。大豆も半分程度がダメなど、大きな被害が出ている。このため、米農家の倒産が20年ぶりに多くなっている。日本では逆に温暖化による台風の強大化で被害が出ている。

オーストラリアなどは温暖化による干ばつで、小麦が不作になり、中国も米国から大豆、豚肉などの輸入をせざるを得ないことになっている。農作物の世界的な気候変動で不作になっているのだ。

発展途上国は、農産物価格のインフレで、国民が政府に対して、怒りのデモを行っている。この現象が徐々に日本の食卓にも出てくることになる。

このことが、日月神示に出てくるので、心配している。このため、早く、日本農業の再生を政府主導で行う必要があると見ている。

若者の農業への誘導を行い農産物の収穫量を増やしていくことが必要になる。農家の平均年齢が70歳では、農産物の量を増やすことができないし、耕作放棄地が増えるだけである。

儲かる農業のために、大規模で自動機械農業への投資支援をして、若者の就業を促進することが必要である。地方の人口減少もこの政策である程度は防げることになると見る。

水素社会への移行、素材革命

トヨタが推進する水素社会への移行は国家も含めて、推進するべき分野であろうと思う。自然エネルギーの変換効率が上がり、キャンピングカーには、必需品化してきた。家でもFITが終了して、今後、蓄電池などのサポートで、使われることになる。

原発から巨大な電力ではなく、地域などでも地産地消エネルギーが出てきて、電気の分散化が進んでいくことになる。

また、ミドリムシの量産に成功したことで、ミドリムシを餌にする油分の多い微生物の量産もできることになっている。石油が微生物から得ることができるはずである。ミドリムシから石油にするより効率が大きく上がるはずである。自然エネルギー利用であり、CO2を減らすことにもなる。

素材での日本は大きなポジションがある。固体型電池、セルロース・ナノファイバー、IPS細胞などで、物性や生物の特性に起因した研究の方が日本人気質に合っている

日本人の弱い論理分野は、海外から論理力のある人を日本の会社が雇い、AIやロボット化、機械のソフト化を行い、日本企業が今後も世界で戦えるようにしないといけないと同時に、観光業と伝統芸や農家水素社会化素材分野などを振興して、今度の寒冷化・温暖化を見据えて、国家戦略を変えていくことである。その基本にあるのは、日本は衰退途上国にあり、すべての分野で最先端になることはできないという諦めであろう。

さあ、どうなりますか?

image by: FiledIMAGE / Shutterstock.com

津田慶治この著者の記事一覧

国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 国際戦略コラム有料版 』

【著者】 津田慶治 【月額】 初月無料!月額660円(税込) 【発行周期】 毎月 第1〜4月曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 悲観論はここまでだ。衰退途上国ニッポンを再興させる一筋の光明
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け