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イベントを考える

最後は、皆でお店でのイベントを考えたら自信がついた事例です。

スポーツ店さんでは、ときどき店頭イベントが行われます。「野球グラブキャンペーン」とか「ランニングフェア」とか。

とはいえ、このイベントはお店独自のものではなく、メーカーさんが自社商品の売上拡大を狙ったものが多いです。全国の有力店が一斉に行う企画ですので、隣町のお店でも同じイベントが行われることになります。お店としては大した費用はかかりませんが、他店との差別化にはなりません。それでも、お店独自のイベントを打つところは極めて少ないのが現実です。

そんな中、あるお店でメーカー企画ではない独自のイベントを開催することになりました。イベントに合わせてチラシやDMを配ることにもしました。しかし、それまで独自イベントを企画した経験がありませんから大変です。

イベントの内容は、スタッフ全員で考えることにしました。すると、最初の内は、大型店が行っている、商品の割引価格を目玉にするといったアイデアばかりが出てきます。これでは、折角のイベントが「安売り大会」になってしまいます。そこで、私は「商品のことを忘れて、お客様が楽しめるイベントを考えましょう」と提案しました。

その後、少しずつアイデアが出始めます。「シューズの試し履き」とか、「バットのスイングスピード測定会」とか「サッカーボールリフティング大会」とか、お客様参加型のイベントアイデアです。スタッフの皆さんが徐々に楽しんでイベント内容を考えるようになっていきました。

いよいよチラシの作成です。皆さんで考えたお客様参加型イベントを前面にアピールします。掲載商品にはウンチクを語るだけで価格は定価です。こんなチラシで本当にお客様が来るのでしょうか?皆さん心配でなりません。

いよいよイベントが始まりました。なんと、初日から大勢のお客様が押し寄せてくるではありませんか。駐車場はいっぱいです。スタッフの皆さんは、これで自信がついたようです。このお店はその後もユニークなイベント作りに励んでいます。

■今日のツボ■

  • 「サンキューカード」で社内のコミュニケーションを良くする
  • 悪いところを見るクセを、良いところを見るクセに変える
  • お店のイベントは、スタッフ全員で考えると良いアイデアが出る

image by: Shutterstock,com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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