サッカー選手は認知症リスク3倍?ヘディング影響と英大学が発表

2020.01.08
by tututu
 

サッカーだけではない。他のスポーツ選手も抱えるリスク

サッカーに関するデータが今回は明らかになったが、相手選手と激しくコンタクトプレーを行うスポーツは他にもたくさんある。例えば、アメリカンフットボール。NFLの選手など、頭部に繰り返し衝撃を受けることが慢性外傷性脳症(CTE)と呼ばれる脳変性疾患に関与していたことが複数の研究により報告されているとDIMEは伝えている。

殿堂入りしたNFL選手の故フランク・ギフォードや故ジュニア・セアウもCTEを発症。米ボストン大学のグループが実施した研究では、CTEのリスクにアメリカンフットボールをプレイしていた期間が関与していたことが示されており、同大学CTEセンターのAnn McKee氏は「アメフト選手がCTEを発症する絶対リスクは不明だが、われわれの研究では、プレイした期間が1年長くなるごとにCTEのリスクが30%上昇することが確認された」と説明しているという。

なお、同センターによると、CTEでは気分障害や記憶力の低下などの症状がみられるが、こうした症状は頭部に衝撃を受けてから数年後に現れ出すことも少なくないそうだ。

このCTEという疾患はもちろんアメリカンフットボールだけではない。アイスホッケープロレス野球などでも見られるいい、一番イメージしやすいのは、ボクシングにおけるパンチドランカーだ。そう聞くと、CTEがどんな危険な疾患かということがわかる。

ちなみにCTEの患者は、外傷を受けてから数年から数十年経って、記憶力の低下、錯乱、抑うつ状態などの認知症の症状を発症。アルツハイマー病やパーキンソン病にもなりやすいという。

print
いま読まれてます

  • サッカー選手は認知症リスク3倍?ヘディング影響と英大学が発表
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け