サッカー選手は認知症リスク3倍?ヘディング影響と英大学が発表

2020.01.08
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by 編集部サトシュウ
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サッカーをずっとやっていた人は少し注意した方良いかもしれない。もちろん、ただデータが公表されたというだけで、因果関係が必ずあるというものではない。一体何の話かというと、プロサッカー選手は認知症など神経変性疾患で死亡するリスクが一般人より3倍以上も高いとする研究結果を、英グラスゴー大などの研究チームがまとめ、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載されたというのだ。

サッカー選手の認知症リスクが3.5倍という驚愕のデータ

調査を行ったのは、神経病理学者のウィリー・スチュワート博士のチーム。1900年から1976年に出生したスコットランドの元プロサッカー選手の男性7676人と、一般の2万3000人を対象に調査し、その結果を比較。それによるとサッカー選手のほうが認知症の発症リスクが3.5倍も高いという衝撃のデータが明らかになった。

近年、激しい接触や頭部への打撃が繰り返されるスポーツが、脳に長期的な影響を与えるかどうかを確かめる研究が進んでいる。サッカーでは、ヘディングの影響が懸念されており、海外では規制する動きもあると読売新聞は伝えている。

もちろんヘディングが直接的な関係があるかどうかは、現段階では科学的な根拠はない。しかし、米国サッカー協会は、脳への悪影響を避けるため、10歳以下のヘディングを全面的に禁止している。

ヘディングによる脳への悪影響は以前から指摘されていた。Football ZONE webによると、イングランド代表FWのジェフ・アストル氏が2002年に59歳で亡くなったが、現役時代に重さのある革製のボールを繰り返しヘディングしたことが脳の損傷に影響を及ぼしていたと当時言われていたという(その後、イングランドサッカー協会(FA)とプロサッカー選手協会(PFA)が、調査結果に技術的な不備があったとして因果関係を否定)。「ヘディング=悪」を裏付ける決定的な証拠はまだないが、脳に与える影響が完全にないとは言えないだろう。

認知症だけではない。元プロサッカー選手は一般人と比べ、アルツハイマー病は5倍、運動ニューロン病は4倍、パーキンソン病は4倍の発症リスクがあることもわかっているという。その一方で、心臓病や肺がんなどの一部のがん、その他の病気での死亡する可能性は一般人よりも低いという結果も出ているという。もちろんこれらも因果関係はわかっていない。

専門化は「過度に不安になる必要はないが、ヘディングが脳に与える影響について、日本でも議論を始めるきっかけにしてほしい」と話している読売新聞は伝えている。

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