今の飲食業が苦戦している本当の理由
今の飲食業界は、とても厳しい競争の中にいます。私もよく相談を受けますが、その競争の中で明らかにうまくいっているお店と、苦戦しているお店が、はっきりと分かれています。
苦戦している理由は大きく分けて2つ。1つは「勝てる売り物」がないこと。いわゆる、目玉料理、とか、際立った特徴のことです。優位点が出せないと、お客さんは「そのお店に行く理由」を見出せず、客足も遠のいてしまいます。価格の安さだけでは「差別化ポイント」にはなりません。
値段の安さを売り物にすると、材料の値上がりによって利益が出なくなったり、他の店からもっと安いモノが出た時に負けてしまいます。中途半端な値決めでは、お客様の厳しい目にとまらないのです。
なので、その店ならではの「料理」や、温かい「雰囲気」を出すことが、他のお店との最大の差別化要因になるのです。この仕組みを使えば、そこに集中できます。
もう1つは「人手不足」です。この仕組みは、下ごしらえや会計など、間接的なジョブで共有できることをシェアするので、そこに費やす人員を共有できます。また1箇所に複数の店を出すので、サーブする人も共有できることになります。
このように、2つの大きな問題を解決できる、シェアリングの仕組みです。
IT時代に成否の分かれ目になるたった1つのこと
アスラボのサービスは、このシェアリングだけではなく、開業支援の際のメニュー決めや材料調達などの、「ノウハウ」も提供しています。いわゆる、インターネット・IT時代の今、最も重要だと言われている「コンテンツ」です。
なので、アスラボが提供するのは、「仕組み&コンテンツ」という両面での支援になり、アスラボの競合にとって、真似することが難しいビジネスモデルです。
私も食べることが好きで、私の事務所の周りにもたくさんの個人飲食店さんがあります。みなさん、とても熱心に料理に取り組んでいますが、料理の美味しさは料理そのものだけではなく、そういう熱意とかやる気からも伝わってきますよね。
シェアリングで便利になって、画一的なサービスばかりを求めがちですが、個人店や独立をしようとする、顧客志向で前向きな人たちに向けるサービスが広がるといい、と感じます。これから注目していきたいビジネスモデルです。