日本製マスクは3.5倍の価格で販売。新型肺炎で揺れる上海の現状

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1月29日の時点で、中国での感染者数は6,000名を超え、死者数は130人を超えてしまった新型肺炎。29日朝には、封鎖された武漢からの帰国を希望する日本人を乗せた政府のチャーター機が羽田空港に到着しましたが、中国最大の国際都市・上海はどのような状況にあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』では、上海在住の日本人著者ジンダオさんが、マスクに並ぶ長蛇の列から、チャーター機の届けたマスクなどの支援物資の反応等を含めて詳細にレポートしています。

慌ててECサイトでマスク購入も売り切れ。武漢の影響を受ける上海の状況

少し対応が遅れたのですが1月21日(火曜)に「どのくらいの期間、影響が起きるのだろう」と考え直し、自宅にあるマスクの数を確認。30枚から40枚はあったのですが、今後外出を控えたとしても心もとない数。

慌てて使い捨てマスクをネットで注文。上海や上海近郊に在庫がある場合は翌日配送なのですが、24日からの春節休みを控えて18日から2日までの注文は配送が2月4日になるとの通知が。春節期間の案内とは別に配送先が遠方の倉庫からの配送のようです。

ひとまず3M社の50枚セット(128元=約2,050円)を注文して、他のマスクを確認。別の場所(メーカー)の場合は、早く到着する可能性があるため。再度注文をしたのですが同様に2月4日以降の表示。ただ配送が遅れるにしても120枚を追加注文(148元=約2,370円)。

注文数は合計170枚。自宅在庫と併せて200枚。半年は持ちますし、仮にマスクを持っていない友人にも分けられる数が確保できそうです。

早く配送ができるかも。もしくは他からの注文が増えて配送が遅れる。そんなことを考えて分けて発注をしたのですが、発注後に配送元を調べると山西省と広州市からの配送でした。

注文後はメーカーからの配送状況がトレースできるので、確認をすると山西省に発注した50枚は春節中ですが配送が動きだし、無事に自宅の配達BOXへ到着。昨日は大雨だったので先程、取りに行ってきました。

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商品を見ましたがすり替わり等も無い感じ。私の所にも動画が拡散されて来ましたが、ゴミとして捨てられた使い捨てマスクを集めて熱湯で消毒して利用(販売)しようとした中国人もいたため、ちょっと確認をしてしまいました。

注文後にECサイトを再確認すると在庫なしの表記に

ちなみに購入した2種類のマスクを27日付けで確認すると「暂无定价(zan wu ding jia)」の文字。在庫が無い状態。また定価なしが気になります。一気に価格が上がらなければいいのですが。

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現状ECサイトや近所のスーパーで販売しているマスクは布製で中の生地を入れ替えて利用するマスクが中心。もしくは使い捨てでもペラペラで何も防げなさそうなマスク、あとは最近流行っている黒いスポンジ状の生地のマスクが中心。たまに販売している品も私が購入したような品が1枚で48元(754円)とトンデモナイ価格となっています。

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春節でマスク工場は生産休止中も多く(今回の一件で生産中のマスク工場もあるとの話もあり)、私のように慌てて購入をする中国人も多いと思いますが、タイミングが悪く購入出来なかった人も多いと推測されます。

私は引きこもっているのですが、本日テイクアウトサービスを使って注文をした所、テイクアウトスタッフはマスクをしておらず、お客さんに気を使い口元に手を当てていました。マスクをしたくても在庫が無いんだと思いますが、この辺は何とか処置をして欲しい部分です。

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